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2005.03.03

弁No.2 裁判実務を経験した大学教授たち

弁No.2 なぜ、「法の実務」にこだわるのか。何回かに分けて書きます。
 まず、第1に、実務と理論の関係について、以下のような経験があったからです。
 最初の留学の際に2年間(1985-1987)いたミュンヘン大学時代に、ドイツを代表する刑法学および法哲学の碩学アルトゥール・カウフマン教授の講座の昼食会にときどき出席させていただきました。これは、毎火曜日に大学近くのイタリア・レストランで行われていましたが、その際に、同教授が、裁判官経験もお持ちと聞いて、その後、ドイツの法学者は実定法専攻者はもとより、基礎法専攻であっても司法試験を受け、司法実務の経験を多少とも持っていることを知り、そのときはそれなりにショックを受けたものです。この2年間の留学時には法学部の個室を与えられていましたが、その隣室におられた全盲で行政法専攻のハインリッヒ・ショラー教授も、大学着任前に行政裁判官であったと聞いて、ドイツの法学の実務との近さを思い知らされました。この間に知人となった公法専攻の何人もの教授がとりわけ高等行政裁判所の裁判官を非常勤でされていることも刺激になりました。もっともミュンヘン大学の公法スタッフは多いのに誰もバイエルン高等(上級)行政裁判所の裁判官をしていないので、その理由を同裁判所シュミット長官に聞いたら、ミュンヘン大の教授たちは「(保守)色が付きすぎている」という答えだったので、これまた納得しました。当時は、バイエルン州政府や連邦政府などの顧問や大臣など政治活動をしている先生が多かったので、裁判所の見方ではそうなのか、と思った次第です。ちなみに、1986年に会ったバイエルン州上級行政裁判所の裁判長裁判官であったヒーン(Hien)氏(拙著『人間の尊厳と司法権』77頁、378頁)は、最初の会談の3ヵ月後にベルリンで会ったときは連邦行政裁判所判事になられていました。現在、ドイツ連邦行政裁判所の長官です。バイエルン州の地方自治法のコンメンタールの執筆者でもありました。現職裁判官が地方自治法の注釈書を書いているのですから、日本人である私は、当時驚いたものです。

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