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2005.05.16

弁No.25 刑事事件被告人になることを勧めた悪徳法律家?

_弁No.25 これまで、大学教員専念期間において、多数の弁護士さんや市民の方から行政事件で相談がありました。すでに提訴された事件について「やめた方(取り下げた方)がいいですよ」とは言えないのですが、提起される前の相談であれば、よほどのお金と暇のある方を除けば、行政事件訴訟で勝つのはほとんど不可能であるし、勝っても、時間がかかるし、精神的にも経済的にも結果的にはソンですよ・・・と言い続けてきました。しかし、10年くらい前でしょうか、戦後の著名憲法訴訟をもっとも多く扱ってこられた弁護士から、「それは、いけない。悪い判例を直すきっかけにならないではないか」と糺されました。その後、多少は心を入れ替えていますが、しかし、膨大な経費をかけて徒労に終わる訴訟を簡単に勧めるわけにはいきません。ただ、ごく例外的に訴訟提起を提案したこともあります。
 以下のケースは、刑事事件の被告になることを勧めたものですが、質的には、行政活動の濫用(に近い行為)を戒めようとするものです。私も、北海道の見通しのきく広い道路で、時速制限40キロのところ、63キロ出ているという理由で、助手席に乗っているとき運転者が捕まったという経験がありますので、なぜ、急停車させて危なくない安全地帯でのみスピード違反取り締まるのか、腹立ち紛れで小論でを書いたこともあります(「演習・交通取締りと行政救済」『法学教室』99号(1988年)95頁)。
 釧路の今瞭美弁護士がスピード違反で刑事事件で正式裁判を求められ、最高裁まで行っている事件がそれです。 「私は今、刑事被告人!」 というタイトルのページをご覧ください。私は同弁護士が被告人になることを支持した例外的な人間のようです。そこに書いてあることは、事実です。大多数の方は無駄なことをしないように反対されたようで、こちらが世間的には「健全な」反応なのでしょう。ちなみに、同弁護士の『裁判官!それはあんまりです!』 (民事法研究会 ; ISBN: 494402732X ; 増補版 (1993/07) )の「あとがき」もお読み頂けると幸いです。

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