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2005.05.28

弁No.28 あ~あ。時間をどぶに・・・

P4110042P4080037弁No.28 今週は、いい話といやなことがありました。23日(月曜日)に少年付添人でお世話した少年が、超一級の場所で働き始めました。どうやら第1週目は、元気に務め終えたようで、一安心。1年くらいして、ここで、また、良い意味で紹介できることを願っています。審判直前に、ほぼ連日通った福岡家裁と、その庁舎前の桜です。
 次は、つらい話。プロの弁護士さんなら、結構頻繁にあることのようですが、私もついに、こんな目に遭いました。24日のことです。控訴理由がほぼ何も見つからない被告人が控訴した事件の国選弁護事件が当たり、この4月末~5月始めのゴールデンウィークをほとんどつぶして、初めての控訴趣意書を執筆。何人もの「先輩」弁護士にお尋ねをしてて書き上げた作文でした。高裁の担当裁判長も面識があるため、いい加減なものは書けません。拘置所での面会も4回、親との面接1回、情状証人予定者との面接1回、親や証人予定者らとの携帯電話での連絡も少なく見積もっても30回(夜遅くでないと連絡のつかない方々だったから)、と時間を使ったので、がっくりです。あとは、公判を待つばかりに近い状態だったのに。何の事前・事後の連絡もなく、拘置所から裁判所宛ての1枚の紙で、控訴取下げです。控訴は、被告人の権利、それを取り下げるのも被告人の権利。しかし、精一杯の対応をしているのに、本人からの事前の連絡も、事後の取下げをした旨の通知もないまま、裁判所から、「取下げがありましたので、決定済みの公判期日は取り消します」で終わり。いくら、控訴取下げが被告人の権利とはいえ、私には、時間をドブに捨てたような感じしか残りません。このようなことを書くと、弁護士失格と言われるでしょうが。
 ただ、この事件で知ったことはいろいろあります。覚せい剤についても相当勉強しました。1回の使用量、価格、注射の仕方、売買方法なども。そのほか、あれほど、住基カードを作る人が少ないのに、あえて利用している人たちがいることを、この被告人の供述調書から知りました。サラ金会社のブラックリストに載っている人が、戸籍名や住所を変えてから住基カードを取得して、さらにカネを借りるために。また、質屋に盗品を入れるときにも、このカードは使えるようです。総務省は、こうした人たちの便宜のために、多額の予算を使って制度設計をしたのでしょうか。ちなみに、一部の町村の職員から聞いた話では、職員個人が住基カードを持っていないと、町村として行う補助金申請ができないとか。普及のために結構せこい使用強制があるようです。現時点で、住基カードの普及率は、どのくらいなのでしょう。
 参考までに、斉藤貴男「住基ネットと安心のファシズム」『北海道自治研究』435号(2005年4月号)2~21頁は、読みやすい講演記録です。著者は、普通の商業誌の編集者や記者を経てフリーになったのち、90年代後半になってから「今の世の中の動きに異常さを感じ取るようになりました」と書いています。

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