« 弁No.35 日本の法曹のブログ 相次ぐ閉鎖 | トップページ | 行政・自治No.10 大学の教育設備 »

2005.07.11

弁No.36 台湾の司法改革(その2) カウンターで順番待ちの行政訴訟の相談・出訴

taiwan_countertaiwan_uketsukeki弁No.36 日本では、行政訴訟改革があり、この4月1日から施行されています。40年以上の歳月にわたり、1962年施行の行政事件訴訟法が幅を利かせていました。台湾では、最近は一時期より減って、始審の高等行政法院での行政事件新受件数は、1,0654件(2003年)です。人口が日本の6分の1とうことを考慮すると、2003年では日本の地裁行政訴訟新受事件数は、1,856件ですから、人口比で約34倍ということになります。こうなると行政事件訴訟というものに関する基本的考え方とその実践が、日台ではまったく異なっているという想定ができます。最高行政法院の院長・張登科先生は、行政事件の上告事件が毎年4,000件にもなっており、大変だとおっしゃっていました。

 日台の根本的違いは、まず、

・台湾高等行政法院が、ストーリー型のDVDを中・英・日・独語で作成し(クリック一つで各国語版が始まります)、行政訴訟制度の普及に努めていること

・行政訴訟は、私がドイツの実務として紹介しているように、「ハガキ」の投函でもいいような実務になっていること

・行政事件訴訟の受付・相談窓口は、台湾高等行政裁判所のカウンターが昼休み時間も開いていて(写真、右側)、ほとんど市役所・役場同然であること

・受付のため、郵便局や病院・銀行にあるような番号札発行機があること、エトセトラ

 こうしてみると、司法「制度」改革の日本と、行政訴訟そのものの「司法改革」を進めた台湾との違いが顕著に見えます。日本は、「精神」が、まだ、どっかに行ったままのように私には映るのです。今の日本で、改正行政事件訴訟法に文句を言うと、非国民的な扱いを行政法学界では受けるでしょう。
 でも、いくら考えても、両国でえは、裁判所の姿勢が極端に異なります。また、次回に。

|

« 弁No.35 日本の法曹のブログ 相次ぐ閉鎖 | トップページ | 行政・自治No.10 大学の教育設備 »

Libra の弁護士日記」カテゴリの記事

コメント

韓国の行政訴訟制度に想いをはせているときにこの記事を思い出しました。行政訴訟の立ち位置の国際比較についても学んでみたいと思います。

投稿: Kaffeepause | 2006.05.08 00:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 弁No.35 日本の法曹のブログ 相次ぐ閉鎖 | トップページ | 行政・自治No.10 大学の教育設備 »