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2005.10.08

弁46 台湾の司法改革(その10) 司法改革が進んだら批判的裁判官グループが自然消滅

050701rotarou_dscf0031弁46台湾の司法改革(その10)   この6月の訪台時には、「台湾には裁判官だけによる司法改革を進めるための組織・団体があるのか」、という質問を予め日本の裁判官の方から受けていました。そこで、拙著も読んで司法改革を進めた呂太郎氏(南投地方法院院長=地裁所長。写真右。左は通訳をしてくださった林素鳳・台湾中央警察大学教授)が、わざわざ台北に駆けつけてくださった機会にお尋ねしました。彼曰く、「今は、当時の司法改革推進派が体制側になっているので、(そういう組織は)もうないなぁ」ということでした。改革途上における文献としては、呂太郎「台湾における司法権の独立と司法行政」『月刊司法改革』10号(現代人文社、2000年)51-56頁があります。私の方から趣旨を述べて、書き下ろしていただいた原稿です。
 現在は、定年までの身分保障がある裁判官が、やる気をなくしたときの対策をどうしたらいいか、という悩みを呂さんは院長(所長)としてもっておられました。

 日本では、ロー・スクールができるまで、裁判官が大学で非常勤教員を務めることはほとんどありませんでした。もっとも25年から30年前までは、フランクな雰囲気でしたから、裁判官の大学非常勤講師や両者一緒の研究会もたくさんありました。次第に、司法の反動化とともに、両者は別々の道を歩むようになりました。

 さて、台湾です。呂太郎氏が、裁判官人事の責任者であったとき、20日間の他の公務員と同様の年休のほかに、裁判官には20日間の研修休暇制度を与える制度を採用しました。さらに、台湾の裁判官は、週に4単位分は、大学の非常勤講師ができます。お会いした多くの裁判官は、名刺に、どの大学の(客員)教授とか(客員)助教授とか書かれています。まさに、裁判官全員と大学教員、各種法曹の相互交流を図るという1999年の司法改革計画が、目標通りに進んでいるのを感じます。

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