行政・自治No.44 紀伊長島町(旧)の水道水源保護条例事件差戻審
行政・自治No.44 三重県の紀伊長島町は、海山町と合併して、紀北町になっていますが、その紀伊長島町水道水源保護条例の適用を巡って、最高裁判決が、名古屋高裁に差し戻し判決を出したのは、2004年12月24日でした。差戻し後の高裁判決は、この12月21日に出るそうです。比較的短期間での判決ということになるでしょうか。事件の発端(事業者の設置計画や町の規制対象事業場と認定する旨の処分)からはや12年を過ぎていますが、現地では、処理場はできておらず、結果的に町側の意図は貫かれているようです。合併前の両町とも水源保護条例を持っており、この事件の決着までは、それぞれの条例が合併後も暫定施行されているそうですが、条文でどのように表現されているか知りたいものです。事件終結後は、新たに水源保護条例を作る、ということです。合併後における旧自治体の条例の残し方、という観点からも興味があります。
この事件、というか、この判決、学界でも関心が大きいので、22日の新聞が待たれます。
各種検索で、「紀伊長島町」と「水道水源保護」と入れれば、相当の関連資料を見ることができます。
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コメント
もう判決ですか。理論的にも興味深く実践的にも重要な意味を持ちうる事例ですから、注目ですね。
投稿: かどまつ | 2005.12.03 01:22
あと1ヶ月出るのが早かったら先日の演習がさらにタイムリーなものになったかもしれません。それにしても解決までにあまりに長い時間を要しているようですね。
投稿: 原田大樹 | 2005.12.03 08:08
コメント、有り難うございました。先般、ロー・スクールの演習で扱った事件です。事前に紀伊長島町(現在では紀北町の本庁)の担当課長様に電話取材をしたのですが、数回とも連絡が取れませんでした。このたび、演習終了後にお話をうかがえました。この演習は、行政法関係の教員4名が全員参加で行っているもので、同僚の授業・演習の仕方の「相互監視」という旧・共産主義?なみの厳しいものです (-_-;) ちなみに、紀北町は、本庁・支所の全職員の固有名詞がインターネットで公開されております。日本では珍しいです。
投稿: 木佐 | 2005.12.03 15:05
>この演習は、行政法関係の教員4名が全員参加で行っているもので
ゆ、夢のような演習ですね・・・。参加できる九大LS生がとてもうらやましいです。
投稿: Kaffeepause | 2005.12.04 09:13