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2006.01.04

法教育NO.6 勢いやご時世で法学教員が動いたら・・・

Gakutoshutsujin_Hinomaru法教育NO.6 戌年の新年に当たり、あちこちで振られていた日の丸を掲げてみました。そして、法学教育がどこに向いているか、考えてみようと思いました。

 東大経済学部長神野直彦教授が、イギリスのケンブリッジ大学では犬を学内に入れなかったという話から始めて、次のように書かれています(『税務経理』8603号(2005年9月27日号)1頁。時事通信社)。
 「猫は疑り深く行動するのに、犬は人間の言うことに従順に従い、真理を探究する大学にふさわしくないからだという。(改行)大学に身を置きながらも、「権力の犬」になった研究者が多くなったと嘆くと、私の教え子でカナダ人のアンドリュー・デウィット立教大学助教授は、日本の経済学者は「犬」というよりも「オウム」だろうと言った。何でも「市場」「市場」と繰り返して叫ぶだけだからである。」と。

 さて、60年余前に、日本の法学者は、時代の流れに沿って、写真のように、学徒出陣に際して、学生に「命を捨てよ」とも言ったのです。
 この日章旗は、私の父が学徒出陣に当たって、東北帝大の教授達からもらったものです。当時、3枚だけを、学生代表がもらったそうで、おそらく現存するのはこれだけではないか、と思います。先年、当時の藤田宙靖教授(現・最高裁判事)を通じて、東北大に寄贈しようとして、教授の内諾を得ていましたが、父が、生きている間は、自分の手元に置いておく、と言ったので、今は実家にあります。ですが、虫に食われてボロボロになってしまいそうです。

 ここに名前を書かれているのは、私が学生時代に読んだ『法律学全集』(有斐閣)の錚々たる執筆陣です。清宮四郎木村亀二中川善之助高柳眞三柳瀬良幹折茂豊・・・。この写真はクリックして拡大してもいいように大きなサイズで載せておきます。
 全員の名前と専攻・専門が判読できた方は、教えていただけませんか? 私には、全員は分かりません。

 さて、今の大学の法学教師。後世に、どのような評価を受ける仕事・活動をしているのでしょうか。ロー・スクールの教育用に、もっぱら、最近の判例と学説だけを読んでいると、いささか気が滅入ってきます。どっかに、もっと大事なことを忘れているような・・・
 なお、この写真、今日だけは、拡大できますが、無断転載はお断りします。転載希望の場合には、必ず、ご連絡ください。

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法教育を考える」カテゴリの記事

コメント

本文の太字で書いた方は、私でも、専門・専攻は分かっております。それ以外の方で、判読しにくい方、また、字は読めるものの、専門がわからない方がいらっしゃいます。ある程度、インターネットで調べましたが、なお不明の方があります。判明した方だけでもよろしくお願いいたします。

投稿: 木佐 | 2006.01.05 16:47

はじめまして。いつも拝見いたしております。

日の丸に名前を寄せておられる先生方にのうち、私が判読、判明できた方は以下のとおりです(敬称略)。
・石崎政一郎(労働法)(清宮四郎と柳瀬良幹の間)
・中村吉治(日本経済史、社会史)(柳瀬良幹の右)
(詳細はよくわかりませんが、学徒動員関連の仕事をしていたようです。
http://www.archives.tohoku.ac.jp/data/kojin-kikan/prof/k-nakamura/nakamura.htm)
・中川善之助(民法)(中村吉治の右)
・廣濱嘉雄(法理学?)(高柳真三の二人右)
・熊谷岱蔵(当時の東北帝大総長)(廣濱嘉雄の右)
・伊澤孝平(商法)(木村亀二の右)

間違っていたらすみません。

投稿: AKIT | 2006.01.06 18:37

訂正
・先生方にのうち→先生方のうち
・判読、判明できた→判読でき、専門等について調べがついた
・中川善之助が重複

申し訳ございません。

補足
熊谷岱蔵については、
http://www.archives.tohoku.ac.jp/data/kojin-kikan/prof/kumagai/kumagai.html
をご参照ください。

投稿: AKIT | 2006.01.06 18:57

AKIT さん。こちらこそ、どうもです。お名前は、表向き、知らないことになっております。
 「中村吉治」は私も検索で判明しました。
 別の方から、以下のような情報提供もいただいております。 某さん、今後は、こちらへ私だけに実名が判明するようなハンドルでここへコメントしていただいても結構ですよ。
――引用――
写真右側・木村亀二の左上
「伊澤孝平」
商法学者
http://www2.library.tohoku.ac.jp/tua-photo/photo-img-l.php?
mode=i&id=C002808
経歴の詳細は不明
著作等については、「伊澤孝平」で検索すると表示される。

写真右下・「君壮行」の左
「熊谷岱蔵」
東北帝国大学医科大学教授・東北大学医学部教授・附属病院長
総長(1940~1946) ← ここで絡んでるんですね
http://www.archives.tohoku.ac.jp/data/kojin-kikan/prof/kumagai/ kumagai.html

http://www2.library.tohoku.ac.jp/tua-photo/photo-img-l.php? mode=i&id=C002808
――引用、おわり――
 ある政治家からは、このブログを見て、「唸ってしまいました。」という感想をいただきました。
 さらに、署名者の名前などが判明すると有り難いです。

投稿: 木佐 | 2006.01.06 21:43

あけましておめでとうございます。

拝見してとてもつらくなりました。このような話を知るたびに、同じ状況にあって、自分が後世に恥じない行動がとれるだろうか、といつも考えます。そして、自分が行った行動が間違っていたと思ったときの責任の取り方についても。

ちなみに今年最初に読んだ小説は、実家に積ん読になっていた『となり町戦争』でした......

投稿: かどまつ | 2006.01.07 17:56

木佐先生に、図らずも、HNを命名していただいた、某さんです。
アクセス解析をつけたのですね。
ムムム

>>かどまつ さん(でいいのかな?やっぱり先生でしょうかな?)
私のこの年末年始は、新潮文庫最新刊
宮部みゆき『模倣犯』でした。
読みながら、
 ・ 実名報道
 ・ 匿名報道
 ・ 第4権力としてのマスコミ
 ・ 捜査資料の発表の体制(記者クラブ)の問題
 ・ 犯罪被害者の支援
 ・ 加害者の関係者の支援
 ・ 付帯私訴の問題(タイミング良く政府の被害者支援プログラムでは継続検討)
まあ、いろいろ考えながら読んでしまいました。

もちろん、それだけではなく、舞台設定、筆の進め方、ボキャブラリーなど、やはり感心しながらでした。もしまだならご一読ください。ただし、相当の時間が必要です。

投稿: 某さん | 2006.01.12 23:14

某さん。そのうち、匿名報道をやめて、実名報道に切り替えましょうかねぇ。私の年末年始の読書は、佐藤賢一『王妃の離婚』(集英社文庫)。中世フランスの弁護士の話でもあって、ある日本の弁護士さんがブログか弁護士会報で、推薦されていたものでした。どうしても、仕事絡みの関心の書籍選択になっていて問題ですね。
 日章旗についての情報提供は、お二人以外にありませんでした。従って、まだ、署名者の全容は判明していません。

投稿: 木佐 | 2006.01.13 09:38

 このエントリ-、2015年10月の今になっても、かなりの方に読んでいただいています。この日章旗の主の父も、あと3週間で没後、一周忌となります。実は、この日章旗、実家で、私の知らぬ間に廃棄処分されてしまっていました。父にも、日章旗にも、合掌!!!

投稿: きさ | 2015.10.19 22:25

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