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2006年10月の記事

2006.10.13

行政・自治No.62 「合併の心労 休職の増加」

行政・自治No.62 2006年10月8日付けの朝日新聞・西部本社版の社会面記事タイトルです。
 吸収合併に近い合併が行われたところでは、A市で全職員の1.6%、B市では1.3%心の病による休職者であるということです。休職者のほとんどすべてが吸収されたように見える自治体の職員です。
 この問題は、実に根の深い問題で、まさに、日本の自治体があまりに「内部自治」を行使、あるいは実現しすぎているため、他の自治体における仕事の仕方になじめないからでしょう。本当は、吸収した大規模な自治体の方が、全体として間違ったやり方のこともあるでしょう。
 公務員のほぼ全員が、いつでも他の自治体や組織で働く用意のある国では、仮に合併があっても、合併ストレスで休職ということは考えられません。
 まさに、独自の仕事のスタイルを確立している日本の各自治体が、他の自治体の仕事スタイルを知らないためにこうした現象が起きます。当面は、小規模な被吸収自治体職員が弱い立場で、メンタル犠牲者になっていく構図です。
 そもそも、流動性の高い公務員人事市場ができていたら、あるいは、スイスのように、官公民を問わない人事市場があれば、こうした悲劇は起きようがないのです。合併に伴う悲劇はまた別の形でもあるようで、今後考えていきたいと思っています。

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2006.10.12

弁No.65 ひょんなことで、『季刊刑事弁護』に

弁No.65 雑誌『季刊刑事弁護』に、「法律事務所訪問」という1ページものの常設欄があります。たまたま、類まれなる法律事務所(弁護士5人に事務員1人とある!!!)として、九州リーガル・クリニック法律事務所が取り上げられました。取材当日は、日弁連の国選弁護関連の全国的な催しが福岡であった日。その日は、インタビューを受けるべき所長が急きょ東京出張とあいなり、ピンチヒッターとして、にわか仕立てで、にわか弁護士が取材を受けるという事態になりました。で、その結果は、最近発売された同誌の48号(なんと、2006年・冬号となっている!)142頁に写真付きで。現代人文社からは、すでに同ページのホームページへの転載許可をいただいていますが、気恥ずかしいので、カット。私が書いた原稿ではないので、業績欄に載せるわけにもいかず、ここでご紹介という次第です。

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2006.10.07

2005年・公法学会報告で上映したパワーポイント画像をアップロードしました

 昨年の日本公法学会の報告と議論を収録した『公法研究』68号(有斐閣、2006年)が発売されています。私は画像を使った報告をしたため、活字の論文用に一から全文を書き直しましたので、『公法研究』にはそれが掲載されています。今まで『公法研究』に載せた報告原稿は、すべて報告時のままでしたが今回は異例で、画像による話と掲載論文は相当にトーンが違います。タイトルは、同じで「人材養成から見た公法学教育の課題」。同誌の40~59頁にあります。
 学会当日に上映したパワーポイント画像203枚は、PDFファイル(6,601KB)にして、私のホームページ上の「研究業績」→論文 からクリックしてください。
 この画像を論文等で引用される場合には、上記論文名のほかに、このサイトのURLを明示してください。また、引用文公表の際には、木佐までその旨、 情報提供をお願いします。

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2006.10.04

行政・自治No.61 『分権の光 集権の影』 韓国語版完成!

Hikari_kage_korean木佐茂男・五十嵐敬喜・保母武彦〔編〕『分権の光 集権の影 ― 続・地方分権の本流へ』(日本評論社)の韓国語版が出ました。論文、座談会などがすべて翻訳され、省略されたところはありません。写真もそのままです。コンピューターで編集するようになった時代の画期的なことだと思います。これまでなら、版下を作るときに使った写真は所有者に返却されて「終わり」でしたから、外国での再現の可能性はほぼゼロだったと思います。本書は、紙質もよく、さらに日本語の注記部分も、韓国史上で初めて(と聞いた気がしますが)、旧字体ではなく、新字体となりました。訳者は、私のところで日韓の地方自治を比較研究する博士課程3年の姜信一氏です。同氏は、日本の地方自治ものの翻訳書は2冊目。価格は、15,000ウォンですから、日本円にして約1,500円です。
 韓国のインターネット書店での広告はこちらです。

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2006.10.02

今頃になって、つくつく法師の話

060824tsuku_tsuku_houshiアブラゼミやクマゼミは当然によく見るのですが、たいていは、声(羽音)だけを聞くのがせいぜいの、ツクツクホウシ(つくつく法師)。夏の終わりを告げる悲しげな音?(声?)です。なんと、この8月24日には、午前中に実家で仕事をしているときに、網戸にとまってくれました。しかし、わずかな時間ですぐに飛び去ります。カメラを取り出したらまたやってきました。生まれて初めて、「ツクツクボーシ」と鳴いているこの蝉を腹側から見ることができました。なぜか、ちょっとした感動を覚えた次第です。これを、当日にブログに上げようと思っていたのですが、写真加工の時間すら取れず、ついつい遅くなって、時季外れの今日になってしまいました。本当なら、この時期は、秋に鳴く虫の写真が適切でしょうが。

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