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2006.11.24

中国の公法博士課程院生の全国大会

法教育を考える

06china_dcstudent_dsc_1739 この10月と11月に、それぞれ6泊ずつ、中国へ出張してきました。実に多くの方に出会い、さまざまの経験をしました。これから、アトランダムに、その印象などを書いていくことにします。 
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 わざと、実際の旅程とは順番を違えて、硬軟取り混ぜて話題を拾っていくことにします。

 中国の大学は、はっきり言って、完全に日本の旧帝大クラスの建物より立派です(こう書くのは、日本の私立大学は美しい建物、立派な施設のところが多いからです)。訪れた全ての大学で、学内にホテルがありました。3つ星クラスの表示がされているところもありました。

 学生は、院生・学部学生ともに、日本よりは、はるかに「やる気」があります。証拠になりそうな数字上の話は後回しにします。山東省の山東大学でのことです。10月22日(日)、私は予定されていたエクスカーションに行くことはできず、日曜午前10時からの学生・院生・教員向けの講演を行いました。その後、朝の8時頃から開催されていた全国の博士課程院生の研究発表会を覗きました。2日間にわたる「第1回全国公法博士課程学生研究発表会」は、山東大学の主催。

 今回の主題は、「人権保障と権力制約」。全国の大学に呼びかけ、応募者は全員、未発表の論文を提出。それを、博士課程の指導資格のある全国の教授達が審査して優秀者が発表し、その後、討論というスタイルのようです。この博士課程の指導資格のある教授は、名刺に「博士生律師」と書いてあります。写真の通り、大変、熱気のこもったものでした。気づいたことをいくつか書きますと、

 (1)全法律系大学から応募者があったわけではありませんが、主要な大学の名が目につきました。この年代から、学術交流をしっかりしていること

 (2)超多忙で、全国的にも超・著名な教授らが、ボランティアでコメントのため駆けつけていること(一部の教授は、山東大学の学生・院生に対して講演)

 (3)40代から50代前半の教授が最先端の指導陣になっていますが、彼らは、すでに後継者養成という意識を非常に強く持っていること

 (4)博士課程院生らは、自ら多忙な研究の中で、自主的にこうした交流を持っており、それを大学当局が資金面も含めて支えていること

 (5)提出され、分厚い冊子にまとめられている論文では、大変多くの文献が引用され、アメリカ、ドイツ、日本、韓国、台湾の文献が頻繁に引用されていること(かつての中国の論文とは一変)

 これらは、非常に強い印象となっています。日本の研究者養成課程の院生に、この迫力があるかどうか・・・。ロースクール制度発足で、日本では、この「熱さ」が生まれるには、あと○○年かかるかなぁ、と思った次第。今、アジアで公法研究者を養成するには、中国、韓国、台湾へ出かけていった方が早道かとも考えているところです。

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