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2007年2月の記事

2007.02.28

法教育 2007年3月の日本・中国国際シンポジウムのご案内

 昨年秋の東アジア各国の参加による公務員の法教育に関するシンポジウムの開催に引き続き、この春にも、中国から最高峰の憲法・行政法の研究者をお招きして法教育(今回は、裁判官や中等教育における法教育も含む)に関する国際シンポジウムを行うことになりました。

 PDFファイルにて、ご案内致します。

 時間的に大変遅くなりましたが、約4カ月準備して参りました企画内容を公開致します。今回は、秋にも大規模な九州大学大学院法学研究院主催の日中公法学シンポジウムを予定しているところから、九州大学法学研究院自体の主催という形をとることとなりました。

 ご案内が大変遅くなりましたが、関心のある方は、是非ご参加ください。特に、裁判官の法研修についても、非常に著名な胡教授の講演が予定されております。中国からの3本の報告は、すでに原稿も到着しております。

 中国側の各教授の年齢や業績、役職の詳細なご紹介は、追ってこのブログにおいて行う予定です。中国公法学若さをご理解いただけると思います。

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2007.02.16

行政・自治No.69 「市町村合併と議会の役割」アップロード

行政・自治No.69 前の記事に書いた「市町村合併と議会の役割」をアップロードしました。短時間で書いたことと、この分量でも指定枚数オーバーですので、おそらくは舌足らずの文章ですが。啓蒙用の雑誌ということで、掲載しました。

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2007.02.13

行政・自治No.68 地方議会のハナシ

行政・自治No.68 え~ッと。いっぱい書きたいことがあるのですが、時間が追いついてくれません。とりあえず、最近出たばかりの小論のご紹介。

 最新号(2007年2月号)の『地方議会人』(全国市議会議長会・全国町村議会議長会の共同編集。発行は中央文化社。37巻9号)18~22頁に「市町村合併と議会の役割」を書きました。お題は、与えられたものですので、変えていません。同誌のこの号の特集は、「検証/市町村合併のその後」で、地方議会ではなく、合併問題ないし合併評価が中心です。

 私の知人の方々も、多数、統一地方選で立候補されますが、ほとんどが一匹狼とか、固定した支持者層のない方達です。そして、当該自治体全域のこと、あるいは広い視野でモノを考えている現職議員ほど、落選の危機にさらされているのですから、コトは、深刻です。

 外国の選挙については、このブログでドイツを例に2005年の9月頃、集中的に報告しました。それと比較して、日本の選挙の後進性については、もう、手のつけようのない状況になっていると考えます。

 日本ほど、地方議員が、フツーの市民ではなれない、といった国はあまりないのでは・・・。

 上記の『地方議会人』には、「議員と市民の同質性確保」と「職員と議員の同質性確保」という課題、「二元代表制というファントム?」、「地方議会態様の選択余地を」といった見だしを付けています。どうしても読んでみたいという方には、PDF版作成という手法がありますが。

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2007.02.05

弁No.69 『裁判の書』

Miyake_saibannosho弁No.69 司法大臣官房秘書課長、大審院判事、札幌・長崎控訴院長、司法次官、大審院部長、大阪控訴院長をも務めた著名な判事・三宅正太郎氏の著書が相次いで復刊されているようです。私が、たまたま院生時代に古書店で買った『裁判の書』は、昭和17年(1942年)という戦時中に発刊されたものの初刷です。当時は印刷部数が奥付に書いてあって、この本は、7,000部の初刷。今では考えられない知識人が日本にいた、ということなのかもしれません。当時の人口を考えれば、そして、しかも、この時代に、です。

 最近は、『法官餘談』や『嘘の行方』も復刻されています。それらの宣伝チラシを挙げておきましょう。

 高位の裁判官が何を考え、現職でありつつ、戦時中に書物を発刊する・・・。今でもできることなのでしょうか。最近の風潮は、言論の自由など、戦前の悲劇はたくさんあるものの、戦時中や戦後直後と比較しても、控えめであるように思われて仕方ありません。皆さんの職場では、どうですか?

 これらの本は、ゆっくり読んでみたいものです。

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2007.02.01

受講学生の規模と教育内容の質

 私は、ロースクールの当初から制度設計や教育に携わっていたわけではないので、2006年度が通年での教育の最初の年度でした。昨日(正確には一昨日の火曜日)、最終回の講義が終わり、1年間がとりあえず終わったことになりました。

 この後期に担当したのは、前期と異なり3年生向けで、しかも選択科目ですから、必要単位を取り終わっている学生にとって、関心がなければ来ない、という類のものです。ほぼすべての学生が司法試験勉強に専念する中で、7名の受講者があり、この数字は最後まで保たれました。火曜日2時限目の講義(演習)ですが、大体、前週の金曜の夜までに設例・宿題・判例素材(これはダウンロードするように指示)を提供しておき、月曜の夜までに自分なりの回答をワード形式のファイルで私に送信するという仕組みをとりました。

 そして、全員の了解の上で、全員の回答案を、氏名・学生番号などを消して、1本のファイルにし、【A】さん、【B】さん、という風に構成し直し(その順序はいつもランダムに)、深夜に再度配信しておきます。それを元に、論点中心で議論をしていきました。15回の演習では、それまでの講義で深い議論をする余裕のない事柄を、あるときは、謎解きのように扱っていきます。こうした講義(演習)ができたのは、参加者が7名であったからこそです。さて、教員がタッチできない匿名アンケートではどういう評価がなされたやら・・・

 1年間の講義を終えた今、次年度のシラバスはすでに提出済み。4月1日から講義が始まる新年度は、我がロースクールのカリキュラム改革の関係もあって、一挙に50人クラスを3つも担当することになります。こうなると、超少人数教育のいいところは発揮できなくなりますし、非常に優秀な方から、本当の初心者に近い方までが一挙に受講者になりますので、講義内容の水準をどうするか、いくら思案してもきりがありません。そして、学期末のアンケート調査では、べた褒めから、ボロボロにくさされる評価まで、例えようもなく読みたくない集計結果が出てきます。いまから、憂鬱です。どういう受講態度であった方が、どのような評価をしているのかが、統計処理では分からないのがつらいところです。
 
 今から、取り越し苦労、というか、年度越し苦労というか・・・。

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