弁No.69 『裁判の書』
弁No.69 司法大臣官房秘書課長、大審院判事、札幌・長崎控訴院長、司法次官、大審院部長、大阪控訴院長をも務めた著名な判事・三宅正太郎氏の著書が相次いで復刊されているようです。私が、たまたま院生時代に古書店で買った『裁判の書』は、昭和17年(1942年)という戦時中に発刊されたものの初刷です。当時は印刷部数が奥付に書いてあって、この本は、7,000部の初刷。今では考えられない知識人が日本にいた、ということなのかもしれません。当時の人口を考えれば、そして、しかも、この時代に、です。
最近は、『法官餘談』や『嘘の行方』も復刻されています。それらの宣伝チラシを挙げておきましょう。
高位の裁判官が何を考え、現職でありつつ、戦時中に書物を発刊する・・・。今でもできることなのでしょうか。最近の風潮は、言論の自由など、戦前の悲劇はたくさんあるものの、戦時中や戦後直後と比較しても、控えめであるように思われて仕方ありません。皆さんの職場では、どうですか?
これらの本は、ゆっくり読んでみたいものです。
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