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2007.03.30

デスク提出後、コメント入り記事がボツに

 日本の国内で生起していることの大部分は、当該地域でしか報道されない、とこれまでもこのブログで述べてきました。九州の中でも同じこと。熊本にいると福岡で起きていることほとんどわからず、福岡にいると熊本の出来事はほとんど報道されません。いわんや本州でのできごとは。集中豪雨的に報道される大事件・大事故と、東京の中央政府周辺で起きていることだけは別です。

 九州では、兵庫県加西市における市長による新採職員人事干渉問題は、おそらくほとんど報道されていないと思います。少なくとも私はまったく知りませんでした。ところが、某新聞社から、「連日の報道でご存じとは思いますが・・・」から始まって、コメント依頼。何度ものファクスによる新聞記事送信、意見交換を経て、やっとデスクに原稿が提出されました。この間、3日が過ぎています。

 よくあることですが、突然、掲載は中止。ほとんどの場合、新聞、テレビとも無報酬ですが、それでも記者の取材情報を通じて、各地のナマのことがわかるので、なるべくお応えするようにしています。実際、数時間から、ときには何日も使って、短いコメントが出来上がるのですが、結局、ボツになるとか、載っても掲載紙も送ってこない、という会社や記者が存在するのも事実です。もし、私が賢明であれば、応じない方が、研究時間を確保できるのですけどね。

 今回の場合:

● まず、何度ものヤリトリの末に原稿が一応できました。

>  コメントの件ですが、以下のようにして、デスクに出しました。
> この通り記事になるかはわかりませんが、おそらく、てにおはが
> 変わるか、一部削られることになると思われます。

 【九州大学大学院の木佐茂男教授(行政法)は「試験委がルールに沿って選考した結果を、明確な基準がないのにいじった。法治主義の観点から考えると受験者を欺いたことになる。地方公務員法に抵触する可能性がある。1年待ってからにすべきだった。その場合でも、市長の関与はいつの時点で、どの程度にするかを議論してルール化し周知すべきだ」という。】

● しかし、結局は、ボツ。

>  実は、記事が社会面に掲載されなくなりました。能登地震が原因かも
> しれません。その結果、加西市長の百条委の証人喚問の記事は、地方版
> に掲載されることになりました。さらにですが、自治体の異動
> 発表が集中する時期で、紙面が狭く、木佐さんの談話も含め、大部分が
> 掲載されなくなりました。申し訳ありません。

 こういうのが続くと、しばしの間は、マスコミの問い合わせに応じないのですが、電話があると、また、ついつい、事件について聞いてしまうという悪い癖が出てきます。性癖は直らないようです。

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