« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »

2007年5月の記事

2007.05.30

さぁ、深夜も近い。これからロー・スクールの予習開始!

 結局、いままでの仕事を教員業績データベースに入力する作業は半分強しかできませんでした。さしあたり要求されている「平成一八年」分は入れましたので、それをもとに作文はできるでしょう。

 そろそろ、明日のロー・スクールの準備も始めなければ。今朝、研究室を出たのが午前2時過ぎ、その前は午前1時前、でも、同じ時間に帰宅しながら朝8時から仕事をしている某町(複数)の職員たちがおられますので、本党は、こういうことで愚痴を言ってはいけません。

 今日も、終日の入力作業の間にたくさんの「収穫」がありました。いくつものプログラムの不具合や、説明の不足、その他、もろもろの改善を必要とする項目です。ですが、もし本気で次年度に直されると、せっかく入力したデータの再分類や移動(果たして可能か?)なども必要となるでしょうから、来年は来年でまた苦しむことになりましょう。そのためには、来年はいないこと、という選択肢もありうるのですが。

 今の最大の関心事は、せっかく入力したデータが本当に完全にバックアップされているだろうか、ということです。すでにデータ消滅の犠牲になった経験済みなので、この問題は深刻です。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

阿部泰隆先生からメールをいただいて・・・

 私が、昨年、ボーナスの成績率のことをこのブログに書いてから、数か月を経て、阿部泰隆先生が、どうもご覧になったようです。突然いただいたメールの一部を、先生ご自身の許可をいただいて、下記のように転載させて頂きます。

 まだ、この時間に(午前1時半過ぎ)大学で入力作業をしています(自宅からはアクセス不可)。

 何しろ、指導学生の全業績まで刊行月まで含めて記入ですから。とても、わかるはずない。指導する院生らが、ハングルで出している著書など何冊もあるのに、私がどうしたら入力できるの? 彼らの名誉のためにも、是非、記録に残しておきたい気持ちはあるのですが、いかんともしがたい。

 ただ、今回は、木佐ゼミの共同執筆論文(著書)は、全執筆学生・院生の名前も記して記録に残しました。もっとも、今後、一度も利用されることはないと思われますが。

……引用箇所……
> From: "yasutaka Abe"
> Date: Wed, 7 Mar 2007 08:20:16 +0900
> To: 木佐茂男
> Cc:
> Subject: ボーナス査定
>
> 木佐茂男さん
> これはすごい査定だね。どこかの私大ならありそうだが、中大ではやっていない。
>
> 他の国立でも、研究科長の取り巻きにたくさん配るような査定をしているのですか

 (さすがに、木佐も一部、省略)
>
> 阿部泰隆

> From: "yasutaka Abe"
> Date: Sun, 27 May 2007 09:18:33 +0900
> To:
> Cc:
> Subject: 引用のご相談
>
> 木佐茂男さん下記は結構です。

> 年月日まで記入しなければならないのは本当に降参
> つまらない規制だと文科省に文句を言わなければならない
> 学長、副学長もわかっていないが、わからせる方法はないですか
>
> 小生は、中大のコンピュータに学会理事の経歴を入れるとき、月まで入れることになっているといわれた。そんなもの覚えてないから、では学会理事ははずせばよいといってやったら、事務の方で学会に問い合わせて、調べてくれたようです
>
> 阿部泰隆

……引用、おわり……

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.29

ロー・スクール学生の方々へ……教材配付間に合いません

木曜日の講義の受講生の方へ

 この間のブログに書いている大学サーバへの入力作業(水曜日正午締め切り)に追われており、通常のレジュメ、パワーポイント教材配布はできそうにありません。とても、作業内容が複雑・多岐で、分類不能の入力項目もあり、毎日、事務当局や管理職とやりとりしながらがんばっていますが、真面目に入力する限りは、無茶苦茶な時間を要します。

 少なくとも5年来程度は、この教員業績評価のシステムが機能しているはずですが、今日現在も、各教員の研究成果の部分では、著書の「全体を見る」をクリックしても、「総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等」をクリックしても同じ画面が出ます。この間、本部のシステム設計者も、利用する研究者も、誰も気づいていなかったようです。利用頻度が低い、誰も適当にちょっと見ているだけのシステムであることの証左でしょうね。

 しかし、外部の方は、しばしば私の場合でも、これを全業績と誤解?して、印刷し、講演講師の候補者などとして検討対象にされているのですから、困ります。システムに入力障害があることや入力項目自体が複雑すぎて入力内容は完全なものではないことをしっかりと学外に公言すべきでしょう。

 何よりも、総長、副学長(理事)計7名のうち、私が過日見た限りでは、そのほとんどが古いデータしか入力されてはいません。海外出張経験などは相当数お持ちの方ばかりと推測しますが、あまり書かれてはいません。謙虚さを示すためなのでしょうか。まさか、入力する内容・事項がない、ということではないでしょう。大学の最高幹部自身が入力をしていないのに、各学部(研究院)は予算の傾斜配分対策のため、ともかく入力率を上げるため、特定担当者がウソと知りつつ必死で「該当なし」で入力をしている・・・・悲しい現状。

 研究院長に昨日も確かめたところ、こういうシステムを改善するためのしっかりしたルートは、学内に実質的にはないようです。かくして、上意下達で降りてきたことを、下々の教員は実行をさせられるだけ。


 本来のテーマに戻りますが、第8回用(となるべきはずの資料)は、今週末に配信します。今週は、前回の残りの設問などを扱うことにします。しかし、週末には研究会出張も入っているので、何曜日の配信になるか確言はできません。申し訳ありません。明日正午が締め切りですので、第6限の講義が終わってから、再度、入力作業を始めます。研究室で徹夜でしょうね。昨晩も、23時に退室しましたが、しかし、毎晩24時を過ぎて帰宅されている小規模自治体の職員の方々も多数おられることを考えれば、まだ頑張らねばならないでしょう。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2007.05.27

入力のために出勤したら大学サーバが完全停止している!

 後から追加記述: 今日、5月27日はもともと全学停電の予定だったそうです。停電=全サーバ停止とは考えていない私も愚かでした(反省)。でも、月末までにこれほど重要な入力をせよ、と言われている直前の休日に停電工事をぶつけるとは・・・

…… 追加記述前の本来の記事 ……

 月曜からは、再び、研究室でゆっくりPCに向かうような時間はありえないので、大学でしか入力できない作業のために日曜出勤しました。ナント、大学のサーバが完全に停止しています。大学の個人ID宛てに届いているはずのメールさえ、とどかず、いわんや各種入力用のURLは一つも開きません。

 これで、大事な1日もパーに。5月31日正午が最後の締め切り日だ、と何度も何度も教授会で言われた挙げ句、唯一、入力可能なこの日に作業ができないとは・・・

 学内全体ではかなりの数の教員が、今日は入力だけのために出勤していると推測するのですが。

 担当機関である企画部企画課評価係、企画課評価企画係の電話も、大学評価情報室の電話でも誰も出ません。コンピューター・システムを完全に信頼しきって、日曜休日を楽しんでいるのでしょうか? 裁量労働制で無限の時間を働かされている教員は哀れです。 

 実は、今現在ホームページで公開されている九州大学全体の研究者情報の研究業績の項目には、「著書」の「全てを見る」を選択しても、「総説等」の「全てを見る」を選択しても、同一の内容が表示されます。今回、大学本部内をたらい回しされた挙げ句に担当係にたどりついたら、プログラム・ミスです、という回答でした。

 業績入力システムが始まってからもう5年くらいは経つのではないでしょうか。学内で数千人の関係者がいるのに、誰一人、気づかなかったようです。データベースが利用されていないのか、誰もが、プログラム修正を求めることを諦めているのか、どちらなのでしょう? こういうことに気づいて、関係係に意見を言う人は、すでにブラック・リストに載っていることでしょうね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

苦しい、とにかく、苦しい、厳しい!

 まじめに書こう、入力しようとしても、データがない!!!
 コンピューターが受け付けない!!!
 入力項目が多すぎる!!!
 しかも、利用・活用実績はほとんどない!!!
 今回の作業も、ボーナスの差額支給評価基準には使わないという!!!

 この2007年5月31日正午までに、「九州大学教員業績評価の実施について」(平成18年・総長裁定)に基づき、全学の教員全員が自己評価を行い、複数のインターネット入力システムで入力して、印刷したものを庶務係に提出するように求められています。大変、複雑なものです。
 今回は、平成18年度分についての「試行評価」なのだそうですが、入力可能なのは大学研究室のPCからのみ、しかし、関連資料は、私の場合、全部自宅にあります。

 この入力作業は、別紙の通り67項目について要求されています。まさに、膨大な事項です。しかし、私どもの管理職は、簡単なことだ、と教授会でも言い切っていますので、おそらく入力するデータの量が違うのでしょうね。

 法学系では、文献を引用する場合、発行年は書いても、発行月を書く慣習・慣行はありませんでしたから、過去の自分の業績記録をみても、発行月などわかりません。しかし、数年前に書かされた法科大学院(ロー・スクール)の教員個人調書も、文部科学省の基準に従い、すべて発行月を書かなければなりませんでした。しかも、すべて元号で。これには往生しました。しかし、このときは、ペーパーで出せば済んだので、発行月のない書籍である、と説明したら一応、それで済みました(私の場合、この調書データが、九大法学研究院内部で消滅し、1昨年に急遽書き直しをさせられました(このときの調書データ管理の教員側責任者は出世。関係者の誰も紛失責任は問われなかった)。このために数晩の徹夜を余儀なくされました。少なからぬ同僚は、調書なんて短いものだから簡単に書けるはずだ、と言いました。しかし、私の調書はA4サイズで24枚。わずかな手がかりのデータをもとに、学生とゼミ旅行に行った際に、私だけが安いビジネスホテルに泊まって、幸いつながったインターネット環境を利用して徹夜で、「発行月」だけをいろいろなデータベースにアクセスして調べまくりました。この紛失事件の経緯と比較的最近出された調査委員会の報告書などの顛末についてはいずれ改めて書きます。調査報告書は、教授会で全文読み上げられ、かつ、回覧されたのに、木佐本人には手交されませんでした。私は、特定銀行から大学に手数料を納め「情報公開制度」と「個人情報保護制度」を使って、当該報告書を入手せざるを得ませんでした。制度運用の犠牲者は、さらに金銭的・時間的な犠牲も負担するシクミ)。
 今回、入力を求められている九大のシステムでは、逆に西暦です。加えて、発行(刊行)月まで書かなければ、システム上、入力が受け付けられないようです。ところが、ドイツで発行される書籍には、発行月の表示はありません。したがって、自分が編集の任に当たった重要な書籍でも、このシステムでは、大学のサーバが受け付けてくれないため業績として残らないのです。仮に、ウソの発行月を入れれば、機械はウソと見破りませんので入力自体はできますが、明らかに発行月でない月を入力するわけにはいきません。後で、九大のコンピューター・システムの事情を知らない方から、ウソのデータだ、と指摘され、社会的に批判されればひとたまりもありません。

 入力すべき項目はあまりに多岐にわたります。この何年間も教授会で、私だけが、FD(ファカルティ・ディベロップメント=教育などの研修会)の記録くらいは、事務室で一元的に提供して欲しいと毎回言い続けてきましたが、管理職は聞く耳を持ちません。その結果、下記のように、5月23日現在のデータですが、デタラメとうか、テキトーな入力が行われています。

 このようなデータの入力比率が学内全体で、学部(研究院)単位で競われ、一定比率に満たないと、罰として、予算が配分されない仕組みになっています(いわゆる「予算の傾斜配分」)。そこで、「ともかく、ウソでもデタラメでも、要記入項目を埋めておけ」という指導が管理職から行われています。

 このFDについては、大学当局は、「開催年月、主催組織、役割、名称、参加者数」を明示して記入するように求めていますが、毎年、10回以上行われるFD(法学研究院とロー・スクールの双方に所属する教員はもっと多い回数になっています)を、管理職たちも正確には入力していないのです(正確に入力できるはずがない)。

 このようなデタラメは、FD項目だけではありません。入力比率を上げるために、ある種の作業が行われているのですが、おそらく他の部局でも同様ではないでしょうか。

 大学本部の担当者(係長級など)に、公開項目とされているこの記録を、何らかの資料として使ったことがあるのかを問いただしたところ、使用実績はない、とのことでした。この種の無駄な作業にこき使われている実態・事柄については、今後とも続けて書くことにします。

 嘘つきは、泥棒の始まり、と言いますが、善悪の違い、適法違法の違いについて、ますます大学全体、学部(研究院)も麻痺してきたように思います。

 私は過去の教育・研究の記録も、月単位で整理しておこうと思ったために、今週の金・土・日も全部、この整理作業で時間が見事に奪われていきます。せっかく入力しても、研究・教育に関する業績はボーナスの差額支給基準には一切反映しない、と5月23日の教授会で研究院長は、明言しました。研究と教育に情熱を持つ若い教員には、転勤先探しをすることを勧めます。

【公開されている研究者業績データベースからのFD参加情報の引用】 A~D以外は、あくまでも偶然に、ランダムに引用していますが、不十分さ、デタラメぶりがわかると思います。FDがこれほど不統一に行われているハズはないのです。こんなデタラメが、大学を良い方向に向かわせるために何らかの貢献をするのでしょうか? 私には不思議です。

 A教授からD教授は、管理職(現職または前職)です。

【A教授】
2007.04,部局,参加,コアセミナーFD.
2007.03,部局,参加,大学院教育の実質化について.
2004.03,部局,参加,法科大学院研修会.
2004.09,部局,参加,前期授業評価アンケートに関するFD.
2004.11,部局,参加,授業のあり方についてのFD.
2005.03,部局,参加,法科大学院教育に関する外部評価委員との意見交換会.
2005.03,全学,参加,全学FD.
2005.05,部局,企画,法学府教育の方向性および全学教育に関するFD.
2005.10,部局,参加,新司法試験と法科大学院教育に関するFD.

【B教授】
2007.03,部局,参加,大学院教育の「実質化」について.
2005.03,全学,パネリスト,大学院教育の新展開.
2005.05,部局,司会,法科大学院設置後の法学部・法学府のあり方について.

【C教授】
記載なし

【D教授】
2005.06,部局,参加,学生の履修状況について.
2005.09,部局,参加,法科大学院成績評価のあり方について.

【E教授】
2002,部局,参加,詳細不明.
2003,部局,参加,記録を手元に残していないので詳細不明.

【F教授】
記載なし

【G教授】
2004.04,全学,参加,平成16年度第1回全学FD.

【H教授】
2002,全学,参加,平成14年度第2回全学FD.

【I教授】
2006.10,部局,参加,法科大学院FD.
2006.09,部局,参加,法科大学院FD.
2006.05,部局,参加,法科大学院FD.
2006.04,部局,参加,法科大学院FD.
2005.06,全学,参加,法科大学院FD.
2005.05,部局,参加,法科大学院FD.
2005.04,部局,参加,法科大学院FD.
2005.01,部局,参加,法科大学院FD.
2004.02,部局,参加,法科大学院FD.
2004.01,部局,参加,法科大学院FD.

【木佐】
2003.11,部局,パネリスト,ロー・スクール設置に向けた合宿FD.
 (私は、FDのデータの全部を保管していないため、わからない。とても、毎回のFDの参加者数を自分で数えている余裕はない。出入りも多いことであるし。今回、なるべくデータを埋めようとしているが、とても一元的な記録はない。他に埋めなければならない重要項目が多すぎる)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.26

九州自治体法務研究会ホームページに代表挨拶を載せました

 タイトルの通りです。

 九州自治体法務研究会オフィシャル・ホームページに、やっと、代表挨拶を載せました。

 このホームページ、来訪者が、私のホームページよりはるかに(?)多いようで、ありがたいことです。

 現在、6月9日開催の自治体法務入門講座の特別講演のご案内を行っています。伊藤真氏伊藤塾・塾長)にやっと取れたスケジュールでご無理をお願いしたものです。多くの方の聴講を期待しております。

 もちろん、この日から始まる入門講座の受付も続行中です。周囲の議員・自治体職員・市民の方々にお勧めください。

 なお、本年は、講座数が少ないため、昨年度まで務めてきた講師が余って(?)おります。お近くの自治体などでの基礎的法務研修需要があれば、ご相談ください。適切な担当者をご紹介できるかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.23

「労働生産性 日本なぜ低い」

2007年5月23日付朝日新聞3面(西部本社版)の大きな記事です。

 見出しのひとつは、「先進7カ国中 11年連続最下位


 こういうデータが発表されて、社会経済生産性本部には「本当に日本人は無能なのか」という問い合わせが殺到した、と書いてあります。私は、日本の(官民を問わない)官僚制のありようが、こういう結果をもたらしていると考えています。

 この要因について、一橋大学経済研究所の深尾教授は「労働生産性には、設備投資や効率的な行政組織など、経営側の判断が大きく作用する。労働者が一生懸命働いただけでは上がらない」と指摘する、とあります。

 わが九州大学本部と法学研究院も、この労働生産性の低い最たる組織のひとつです。もう金銭面での会計検査院の検査はいいです。帳尻合わせの問題などではありません。それよりも、労働基準監督署、総務省行政評価局、警察などによる総合的立入り調査な必要です。これらの機関では無理だというのであれ、弁護士会の人権擁護委員会などの調査も大至急お願いしたいところです。そうでないと、まじめに働かされている個々のヒラの教員が、共同行為による責任を同時に取らされるおそれがあります。私は、自分の名誉にかけても、共犯などにはなりたくない。ウソの入ったデータを入力し(システム上、架空の「事実」を書かないとコンピューター入力を受け付けてくれないプログラム設計になっているものまであります)、書類(毎月の労働時間など、多分、全教員がウソの申告をしている)を書いたりしています。ここ数日、かなりの教員に聞いたところ、「テキトー」にデータ入力をしている、と言っており、現に、もしも九大ホームページで公表されているデータを正確に分析すると、矛盾することがたくさんあるのですが、いずれ、そのことの責任を問われる時期も来るのではないでしょうか。そのときには、本部の最高幹部や研究院の管理職だけが責任を問われるのならまだしも、入力した末端教員自身の責任も問われるのは必至です。今から、「設備投資や効率的な行政組織など、経営側の判断」の段階から直していかなければならないでしょう。でも、手遅れの感がします。

 問題群は、とても多面的です。

 今後、事実だけを踏まえて、実情を書いていこうと思っていますが、上からストップが入るまででしょう。ブログやホームページの閉鎖の可能性もありえます。しかし、本部職員でも実際に仕事をしている方たちは、夜遅くまで働き、それでいて、上司に矛盾を申出をすることさえできない、と相当数の係長から意見聴取しました。彼らも出世を控えているからです。多くの人が気づいていながら、ほとんど誰もが口にしない、できない社会。それが、今の日本社会でしょう。その縮図の中に私もいます。この数年間で、無駄にした時間――それこそ、生産性の低い原因――は、本当に計りきれないほどあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.22

大学で、はしかの流行

 過日、5月19日(土曜日)に学会の運営委員会がありました。たまたま臨席にすわった巨大規模ロー・スクールをもつ大学の某教授。「うちの大学では、はしががはやっていまして・・・・」。今更、席を替えるわけにはいかないし、4時間をはるかに超える会議にガマン、ガマン (センセー、このブログ、読んでませんよね)。日本公法学会では、この5月頃に行われる会議が理事会を含めて最も長い会議ではないでしょうか。秋の学会次第の詳細(報告者の報告内容の検討、報告の流れのストーリー性、したがって報告順、分科会の分け方、司会者、その他の役職などまで)を決めますので。今回も、2月頃に決めた一応の分科会別の案がストーリー性に合わせて一部変更されました。

 今日現在、私は元気ですが、今朝の新聞報道では、「早大など都内休講次々」、とあります。

 今日は終日、院生、学生と、濃密な時間が続きますが、私が媒体になっていないことを願っているところです。九大では、ホームページで、予防接種を受けることを学生に勧めている、とありますが、はしかって、潜伏期間など、あるのですか。もう、昔の病気のこととて、忘れました。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.05.20

木佐ゼミのゼミ論が完成しました

070523_2005kisa_seminar 木佐ゼミのゼミ論がやっと完成しました。もう2007年度版ができたのか、とは言わないでください。2006年度版でもありません。

 出来上がったのは、2005年度版です。タイトルは、『福岡市のごみ有料化を考える―法的分析および政策過程・実効性の検証』です。当時「有料化」問題は、大きなテーマでした。

 全235ページの「大作」です。例により、最初から最後まで、一貫した編集方針で、個別レポートを集めたものではありません。ゼミ生が、タテとヨコの関係になるように各章をクロスして担当し、さまざまな役職を設けて分担整理し、最後は発送作業まで行うという総動員共同体制によるものです。立法(制度化)過程から制度開始後の法的な問題まで詳細に扱っています。もとより、不備な部分もあろうかと思いますが、ゼミ生が約3年にわたって取り組んだ成果ではあります。

 印刷費について、私個人の持ち出しがいささかありますので、この共同論文を読んでみたい、という方には、1冊2000円プラス「送料購入者自己負担」でお送りします。私の懐が、少し回復することになります。各ゼミ生は、全員が3000円ずつ印刷費用を負担しておりますので、努力した学生より安くお求めいただけます。

 インタビュー調査、資料送付などでお世話になった役所、関係機関、議員、遠くは北海道の専門家(誰のことかすぐわかるかな?)の皆様には、ゼミ生より謹呈させていただきます。もっとも、学内の専攻分野の近い同僚には謹呈いたします。例年のように、国会図書館と九大図書館、法学研究院には寄贈します。そこで、残る冊数は10部強になろうかと思われます。希望される方は、電子メールでご連絡ください。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.05.19

弁No.73 生まれて初めてソープランドに行きました

070514soupeland_1弁No.73  同じメーリングリストに入っている弁護士さんが、かつて、仕事上、こういうところに行かれたようです。

> From:
> Date: Wed, 22 Dec 2004 18:12:52 +0900
> To:
> Subject: Re:
> 先日、傷害事件を起こした少年が以前ホストクラブで働いていたという
> ので(19歳なので風俗営業法上の問題はないということもそのとき初め
> て確認)、当然ながら生まれて初めてホストクラブをのぞいて見ました。
> いわゆるイケメンはいなくて、ナルホドもてるか否かは顔じゃないなと感
> 心したりする勉強もしています。

 私は、数日前、生まれて初めて、ソープランドに行ってきました(この写真に載っているお店ではありません。念のため。これはソープ街の入り口の看板。)。地元警察署に聞いたら、ソープは中州に100店舗あるそうです。残念ながら(?)、「消費者」としてではなく、債権回収です。早い話、若い男性従業員が、「明日から来るな。今月分の給料も払わないからな」という一言で賃金を支払われず解雇されたというもので、未払い賃金と解雇予告手当を取りに行くという仕事です。たまたま、その依頼者の父君が、留置場から私を私選でお呼びいただいたという縁故関係によるものですが。

 事前に1週間もかけて、社長と和解額について交渉済みであったため、受け取るだけのために行ったのですが、一応、それでも万一に備えていろいろな事前対応はしてから。

 ソープランドの待合室に案内され、15分か20分待つことに。社長が出てきて、金銭の受け渡し、用意してあった領収書の交付もすぐに終わりました。ここからが、教訓。

 このソープ。チェーン店が2つや3つではない大規模なもの。ホームページも立派で、中州でも有名なのでしょう。問題は、このお店でも、早朝から翌日の早朝まで営業していますから、男女の従業員は250名から300名はいるのではないでしょうか。彼らの入れ替わりも激しいはずです。ところが、社長は、労働基準法の「ろ」の字もご存知ありませんでした。労働条件の明示、解雇制限、解雇予告、退職時の証明、7日以内の賃金支払い義務、それらの多くの条文には刑事罰があること・・・すべてご存知ではありませんでした。
 ひょっとすると、過去、数百人の従業員は、賃金も支払われず、放り出され、何の法的保護も受けることなく泣き寝入りしていたのではないか。社長は、初めて法的権利を行使した青年に呆れていたようですが、本来は、呆れる方と呆れられる方が逆転しているような。

 決して、弁護士過疎地域でのみ、事件が埋もれているわけではないのですね。大都会で新人弁護士が法律事務所に就職できないという話が広がっていますが、日本中に法の手助けを必要とする人は多いでしょう。

 さて、待合室には、「入浴の心構え」をを書いた紙が。「衛生用具を着用しない者には、罰金100万円を請求する」とありました。売春防止法って、日本にあるんですか?

| | コメント (5) | トラックバック (1)

2007.05.17

2007年度 自治体法務入門講座のご案内

 大変お待たせしました。2007年度「自治体法務入門講座」の計画、募集要項が完成しましたので、お知らせいたします。主催は、九州自治体法務研究会で、現時点での後援は、九州大学大学院法学研究院および鹿児島県町村会です。

 なお、初日、6月9日(土曜)は、伊藤真氏伊藤塾・塾長)の特別講演もあります。是非、学部生や法科大学院学生のご参加も期待します。特別講座は、単発で、それだけを聴講できます。司法試験に関心のある方なら、たいていの人は、ご存知でしょう。

 この添付資料をよくご覧いただき、申込先のメールアドレスにお申し込みください。ボランティア事業のため、電子メール以外でのご連絡は差し上げておりません。

 また、この講座申し込みは、九州自治体法務研究会のオフィシャル・ホームページからも申し込むことができます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.15

研修医の超過勤務時間、大学教員の通常勤務時間

 ロー・スクールの講義準備で、今日の朝も5時前になりました。
 5月14日付の朝日新聞では、研修医の超過勤務時間が、月平均で73時間にのぼり、「過労死ライン」とされる月80時間を超す医師も4割以上いる、と書いてあります(西部本社版1面)。

 私の印象は、「たった、それだけ?」

 我々、大学教員の方は、もっとひどいのではないかと思います。もちろん、個人差は非常に大きいですが、若手でも高齢教員でも、全国レベルでの仕事をしている同僚の顔色は、疲れのためか悪いですね。

 先日、私の勤務先の実情を5点にわたって、私立大学の労働法の教授に伝え、意見を聞こうとしたら、絶句されていました。ここでは、その5点については、守秘義務違反?になるかもしれないので書けませんが。かつての国立大学は私学より労働条件が良かったのですが(給料は別)、いまや、私学へ流出する同僚が続出するところをみると、ほとんどすべてにおいて私学より勤務条件が劣ってきたのでしょうね。

 これから、数時間眠ることにしましょう。ロー・スクール制度は、真面目につきあおうとする限りは、酷なものです。1日でも早く逃げないと、本当に過労死になってしまうかもしれません(抑制的な表現)。

 独立大学法人になる直前には、人事院や総務省の公務員担当職員、最近では労働基準監督署に意見を聞くことが多くなったのですが、担当職員が上司の意見を聞くこともなく、あっさりと、「それは、おっしゃっていることが事実であれば、違法です」と言われることが多くなりました。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007.05.04

「巨星、墜つ」へのコメント

 昨年(2006年)6月10日付の本ブログの室井先生ご逝去の記事に対して、過日(2007年4月26日)、コメントをちょうだいしました。室井先生と高校同期の方からです。私はお会いしたことがないのではと思います。

 お書きいただいたコメントは、公開のものですので、再掲させていただきます。お書きになっている言葉、「懐の大きな人物で衒学を嫌う粋人であった」という描写についてはまったく同感です。

 今、「衒学」をしてはいないかどうか、後学の我々は問われているものがあるのではないでしょうか。

<引用> 2007.04.26 at 09:09 AM
 「室井 力氏の訃報をはじめてこのブログで知り、愕然としています。
思えば終戦間もない昭和23~24年頃、同じ津山の高校で学び卒後
彼は岡山大学に私は大阪の大学へと分かれ、仕事の都合で岡山に居住していた僅かな期間にこの若き学匠(岡山大学法学部助手時代)と再会し大いに国家を論じ世相を論じた。 彼との再会はUNEという粋なフランス名のバーで、とてつもない美女(奥さんか?)を同伴してきたのを覚えている。4~5年前孫娘が名古屋大へ進学したこともあり、大学事務局に彼へのアクセスを求めたが返事を得られなかったのが今では唯一の悔やみだ。 懐の大きな人物で衒学を嫌う粋人であった。 心からご冥福を祈ります。」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.03

「九州自治体法務研究会オフィシャルサイト」公開!

 各地の自治体では、財政逼迫を理由として法務関連の研修が結構な規模で廃止され、あるいは、縮減されています。他方で、今年度から法務研修を開始する自治体もあります。そこで、自治体法務・政策法務の議論が、上昇気流にあるのか、下火になったのか、よく分からないのですが、九州自治体法務研究会は、研究会情報の公開をすべく、皆さんのご協力によりオフィシャル(!!!)ホームページを開設しました。

 まだ、発展途上でして、これから、過去の全国規模の自治体法務研究会の歴史や、自治体法務・政策法務関連の文献紹介も含めて、充実させていく予定です。

 全国の自治体法務研究会では、多数の弁護士の方々も参加されていますが、九州グループ(九州自治体法務研究会)には現在、弁護士(専業)会員はいません。どうか関心のある方は、お申し出ください。

 もちろん、過去からそうですが、九州自治体法務研究会では、現役学生・院生(年会費や懇親会の大幅割引あり)も大歓迎です。とりあえず、直近の研究会案内は、上記サイトをご覧ください。

 なお、「代表」は私ということになっていますが、まだ、代表挨拶は空欄です。

 あとで、このブログで発表しますが、6月10日には、全九州規模での行政関係専門弁護士ネットワークの発足記念一般公開行事も、九州全県の行政を扱う弁護士メンバー主催で、熊本市において、行う予定です。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.02

弁No.72 特集:「弁護士」淘汰時代―『財界展望』6月号

弁No.72 1カ月ぶりのブログ掲載です。以前なら2月中旬以降から3月末までは、多少の研究時間がありました。矢のような勢いで、この年度末から新学期も、土日もなしの雑用などで追いまくられていました。年間を通じてみると、北海道大学勤務の時代と比べて、研究時間は7分の1くらいの感じです。それよりも少ないかもしれません。研究業績など生まれようがないですね。

 さて、2007年5月1日発売の『財界展望』6月号は特集で、<「弁護士」淘汰時代―司法試験には受かったけれど>(14頁~37頁)を扱っています。
 特集記事5本立てで、そのタイトルは、以下の通りです。サブタイトルも記事通りです。

巨大法律事務所「勝ち組」弁護士の“現実”―“セレブ弁護士”の知られざる「仕事とカネ」

企業の守護神「顧問弁護士」一覧―「御社のセンセイ頼りになりますか?」

「ヤメ検弁護士」神話崩壊―「生き残る特捜OB」「役に立たない法務OB」

ロースクール「法曹粗製濫造」の大罪―大学の利権と化した法科大学院

自壊する「行政偏重」司法―今こそ、企業は“お上”を撃て!

 最後の記事(記者署名入り)は、濱秀和弁護士(元・裁判官)と私のコメントが中心で出来上がっています。この記事だけは、「弁護士」淘汰時代とは直接の関係がないように思います。「企業が<司法の壁>を突き崩さなければならない」という趣旨で、私はその企業の応援団のような位置づけです。最近、私が代理人または鑑定人として関与している事件の依頼者のほとんどは、良心的な企業、あるいは、行政から理不尽な扱いを受けた企業ですから、この企画とは合っているみたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »