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2008年4月の記事

2008.04.26

『町村週報』<閑話休題>「4.2.3」

 「4.2.3」というタイトルの随想を、全国町村会発行の『町村週報』<閑話休題>に書きました。2008年4月21日号です。まもなく、全国町村会のホームページにも転載されると思いますが、とりあえずは、PDFにて。 → こちら

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2008.04.21

行政手続法・条例と「透明人間」論

 「法教育を考える」というカテゴリーに位置づけるのが、良いのか悪いのかわかりませんが、神戸大学の角松教授がお書きになったブログを拝見して、今日、行政手続(法)と「透明人間」の喩え話と結びつけたメールの2往復がありました。

 行政手続法ができるとき、行政を透明化する、ということが話題になっていて、「透明人間」の喩え話が結構話題になっていましたが、その当時の結論は忘れてしまいました。

 私は、行政手続を一種の透視化プロセスと考えて、教育的観点も含めて、MRI診断PET診断を比較例として持ち出したのですが、角松先生は、適切に処理して(扱って)下さいました。さきほど掲載された角松先生のブログをご覧下さい。

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2008.04.20

『テキストブック現代司法』の改訂版ならぬ、単なる増刷発売

 2008年4月20日付けで、『テキストブック現代司法〔第4版〕』の第7刷が発売になりました。第4版は、2000年の発行ですし、その増補版である第4版第4刷は2002年の発売ですから、実質的改訂がなされないまま6年経っていることになります。昨年は、共著者である渡部保夫教授と吉野正三郎教授が逝去されました。2003年から第5版の企画をしており、その時点で、このお二人については執筆者交替ということで準備が進んでいましたが、その間、ロー・スクール設立により、残りの全執筆者が要職に就かれ(私だけが、閑職)、作業が遅れていました。

 第6刷が売り切れて、長く絶版になっていたところ、今年に入って大規模な教科書採用があり、急遽、古い版の増刷が行われたという次第です。

 新たに6名の執筆陣でとりかかります。第5版という形か、あるいは、心機一転して新しい書名になるかもしれませんが、来春には、第4版までで述べてきた司法改革の必要性の主張が、どの程度、実現し、どの程度未解決かを明らかにするような著作として、公開できれば、と思います。

 ロー・スクール用の実定法関係の教科書は、追いかける暇がないほど、出版が続きます。しかし、司法改革なり司法制度を、きちんと知っているロー・スクールの学生も、学部の学生もほとんどいません。

 私個人、司法制度・司法改革を一種の専門領域にしながら、九大に来て学生の前で、一度たりとも司法改革の話をしたことはありません。自分が力を入れている研究活動について、およそ学生(院生含む)に対する講義の場で、まったく語る時間・機会がないというのは、情けないものです。

 語る場所や機会がない以上、なぜ、日本で、ある意味では、急に司法改革が必要になったのか、今、誰が、どのような考え方で司法改革を進めているのか、それをきちんと分析して、理解できるようにするテキストがやはり必要ではないか、と思います。

 冤罪が多いから始まった司法への国民参加の制度に、弁護士の少なからぬ人々が反対する現実。弁護士過疎地が多いから、裁判官・検察官が少ないからという理由での法曹人口拡大が、弁護士増員による就職難問題になってしまう現実・・・それらをトータルに掴まえるテキストはやはり必要なのでしょう。

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2008.04.19

行政・自治No.86 スイス視察旅行〔続3〕

行政・自治No.86  スイス視察・ツアーの申込者は、予想に反して、きわめて少ない状況です。ほぼ中止になりそうです。私費での申し込みは、今のところ、私の知人である村議会議員2名のみ。
 申し込みの少ない理由はいくつかあるでしょう。

・個人が私費で行くには高額である。
・公費で行く人にあっては、首長や議員などの場合、現在の地方財政危機を考えると住民の批判が怖い。

 といったことが考えられます。また、自治体の場合には、4月の人事異動があったというケースもあり得ますが、こうしたツアーに参加する可能性のある方といえば、首長クラスや議員であって、任期制度から考えて、あまり妥当しないように思えます。行こうという気持ちがあるかどうかでしょう。もっと根本的な理由は、『町村週報』に1ページもの紹介記事が載ったとはいえ、この企画が総務省や全国町村会による主催、共催、後援の形をとっておらず、「お墨付き」がない、ということにもあるような気がします。

 今、人口1万人以下の町村が廃村・廃町の危機にあるというのに、それからの脱却策を自ら求めに行くこともできない、参加すること自体が総務省への反逆行為と考えているからなのだろうか、とまで邪推してしまいかねない状況です。

 他方で、関心の高さは、反ってスイス側より示されました。スイスの日本大使館(スイスにある日本の大使館ではない。東京・南麻布にあるスイス国の日本大使館)より、日本人スタッフを通じてですが、この企画に対する高い関心が先日、伝えられました。

 スイス経済省を担当する方からですが、今、米国のサブプライム問題の発生より日本企業の欧州シフトも始まっており、スイスへの関心度が高まっているとのこと。なぜなら、EU加盟国の範囲が広がって、今やスイスはヨーロッパの「へそ」になってきたのであり、26ある全カントン(州)が連係プレーをして、経済振興にも努めていることから、日本企業も注目度を高めている、という話です。その際、平均人口が2千人台でしかないスイスの市町村は、いわば下からの民主主義を確立する細胞として、確たる地位を築いていることをスタッフとしても実感している、と話されました。

 わが国では、小規模自治体は廃止、上級機関による「直轄」制度を目前にしていますが、それを避けて生きていく方策の勉強にいくことさえ躊躇される財政危機と政治的摩擦回避感覚に支配されているようです。

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2008.04.18

行政・自治No.85 行政不服審査法案・行政手続法一部改正案の国会提出

行政・自治No.85 タイトルの通りです。総務省のサイトで、概要、要綱、法律案・理由、新旧対象条文、参照条文を、PDF ファイルの形式で、ダウンロードないし読むことができます。

 あまり市民には注目されないでしょうが、行政不服審査法に併せて、行政手続法も一部改正されます。これで、行政手続法と行政事件訴訟法の間に挟まって、シーラカンス化(シーラカンスが怒るのですが・・・)していた法律も、変わっていくことになります。もっとも、その評価は別問題です。

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2008.04.10

九大文系校舎(法学研究院)へのアクセス・マップ

 九大の研究室にお越しいただくお客様と面談時間の約束をしても、自動車で来られる場合には九大文系校舎への入り口が分からず、また、臨時入構証の入手先(小松門)も離れていてよく分からないことから、結局、約束の時間にお会いできないケースがときどき生じています。

 そこで、都市高速道路からのアクセスのマップと、入構証を持たない方が法学研究院に辿り着かれるまでの詳細マップを用意しました。 このホームページのプロフィール欄に貼り付けております。→ マップ2種類

 同僚などで、ホームページでリンクを張ってこれを利用される場合には、ご一報のうえ、ご自由にお使いください。なお、小松門の電話番号なども追って、書き加える予定です。

 地図を掲載したのは、あくまでも、自分の時間を守るための防衛措置としてのものです。

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2008.04.08

行政・自治No.84 地方自治法施行令 第174条の49の19の2 の廃止

行政・自治No.84 地方自治法施行令174条の49の19の2が削除されています。4ランクにもなる条文はきわめて異例というか、内閣法制局では3桁までの条文しか従来は認めていなかったと聞きますので、極端な数字の条文だと言ってよかったでしょう。ある法律辞典の原稿段階では存在していたのですが(『平成19年版』の地方自治法関連六法にはあり)、校正段階ではなくなっていました。すぐに気づかない私が悪いのか・・・。そもそも、この条文は、「関与の特例」と題するもので、中核市には知事の発する命令等に関する規定を適用しない、という内容でしたが、この条文の削除で、一定の知事の関与は復活したのでしょうかね。そうしたことを中核市側も都道府県側もきちんと認識しているのでしょうか。

 かつて、北大勤務の頃に、ゼミ生を6つのグループに分けて、地方自治法の条文数を数えてもらったことがあります。6つにも分けたのは、条文総数の正確を期すためです。今は、地方自治法の全条文を数えると、実質的に何か条あるのでしょう。重要な条文だけを取り上げた地方自治基本法が必要とされる由縁です。

 ともかく、知らない間に多数の法令改正があり、専門に官報を見たりするわけではないので、とても法令改正には付いていけません。 

 知らない名称の法律もいっぱい制定されています。そこで、最近は、「法化」現象により、ますます法律や政省令の数が増えているかというと、そうではないようです。明後日のロー・スクール講義用に今年3月現在の法令数を、昨年3月現在のそれと比較したら、法律が31件政令・勅令が35件府令・省令が3件減っていました

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2008.04.03

3年生の就職先内定続出をどう考える?

 毎年、大学生の就職活動が早まり、今では、3年生の夏から(あるいは、それでは遅い?)、学生たちは就活に動いています。

 私のゼミでも、この春、3年生のうちに、つまり、2008年3月末までに新4年予定者の内定者が続出しました。これで内定者は安心して大学での勉学・学修に専念できるかというと、さにあらず。企業は、「研修」や「内定者の脱藩阻止」を目的に、次々と講義日に東京や支社への出席を強要します。「まったく」、とまでは言わないものの、ゼミなどの教育活動が成り立ちません。その代わり、ゼミのときには、戻ってきた学生たちによる東京土産のお菓子がいっぱい並びます。

 企業は、今頃の学生は大学で勉強していない、とよく批判しますが、教育をする時間をくれない上に、他の学生への迷惑もかけていることをもっと反省して欲しいものです。

 大学によっては、かなりの規模で、3年次への編入試験をやっているところがあり、最近の予備校や塾では、その入試に合格するためのコースも新聞などで派手に宣伝をしています。仮に3年次に入っても、その時点で就活戦線はかなり終わっている、という感じになりますが、それでいいものやら・・・。

 大学院重点化といいながら、大学院へ来る人が、新卒学生であれ、社会人であれ、ほとんどなくなったというのも、アジアの諸国・地域の大学の大学院(生)が元気であるのと比較して、危うい将来を感じさせます。

 何かにつけて、狂った歯車がさらに狂いつつあるような気もします。

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あれから、ジャスト20年

 4月1日に書くと「エイプリル・フール」と間違われるので、1日ずらしました。

 ちょうど20年前の4月、1988年4月のことです。「開かれた親切な裁判所と行動する裁判官 ― 最近の西ドイツ司法事情」の20回連載を開始した月です(これが、後に、『人間の尊厳と司法権』になりました)。同時に、教授昇進してからちょうど20年。この歳月、もっぱら司法改革にエネルギーを割いてきましたが、結果はどうなのでしょうか。

 北海道大学から名誉教授の肩書きをこの4月1日付でいただきました。北大の方で失念していて1年ほど手続が遅れたということですが、私にとっては非常に大きな区切りが重なって、反って有り難いことと思います。九州に来てからは、何さら研究業績がありませんので、有り難く頂戴いたしました。同僚の中には、名誉教授の称号を辞退して九大に来られた勇気ある方もいらっしゃるようですので、あまり口にすべきことではなさそうですが。この称号の恩典は、北大の自動車入構証、北大植物園の生涯無料入場、職員録の贈与などだそうです。北大植物園には、今まで1回しか入ったことがないので、最大の恩恵はこれかもしれません。名刺サイズの「名誉教授の証」は手書きが基調でして、手書きで書かれた数字で(名-08-04)という番号と生年月日もあって、手作り感が十分に伝わります。ちなみに、名誉教授というと、たいていの方は、75歳くらいのイメージを持たれるようなので、9歳若い大橋洋一教授も九大の名誉教授だ、といって「反撃」することにしようかと・・・考えています。

 他方の「司法改革」を目指した20年。今、本来の司法改革の内容である最高裁事務総局、裁判官人事制度、簡易裁判所判事・副検事問題など、ドイツの司法改革が問い続けたことの何割が日本で解決されたのか、もう少し大局的な見地からの整理が要る時期に入っているように思います。

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