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2008.04.19

行政・自治No.86 スイス視察旅行〔続3〕

行政・自治No.86  スイス視察・ツアーの申込者は、予想に反して、きわめて少ない状況です。ほぼ中止になりそうです。私費での申し込みは、今のところ、私の知人である村議会議員2名のみ。
 申し込みの少ない理由はいくつかあるでしょう。

・個人が私費で行くには高額である。
・公費で行く人にあっては、首長や議員などの場合、現在の地方財政危機を考えると住民の批判が怖い。

 といったことが考えられます。また、自治体の場合には、4月の人事異動があったというケースもあり得ますが、こうしたツアーに参加する可能性のある方といえば、首長クラスや議員であって、任期制度から考えて、あまり妥当しないように思えます。行こうという気持ちがあるかどうかでしょう。もっと根本的な理由は、『町村週報』に1ページもの紹介記事が載ったとはいえ、この企画が総務省や全国町村会による主催、共催、後援の形をとっておらず、「お墨付き」がない、ということにもあるような気がします。

 今、人口1万人以下の町村が廃村・廃町の危機にあるというのに、それからの脱却策を自ら求めに行くこともできない、参加すること自体が総務省への反逆行為と考えているからなのだろうか、とまで邪推してしまいかねない状況です。

 他方で、関心の高さは、反ってスイス側より示されました。スイスの日本大使館(スイスにある日本の大使館ではない。東京・南麻布にあるスイス国の日本大使館)より、日本人スタッフを通じてですが、この企画に対する高い関心が先日、伝えられました。

 スイス経済省を担当する方からですが、今、米国のサブプライム問題の発生より日本企業の欧州シフトも始まっており、スイスへの関心度が高まっているとのこと。なぜなら、EU加盟国の範囲が広がって、今やスイスはヨーロッパの「へそ」になってきたのであり、26ある全カントン(州)が連係プレーをして、経済振興にも努めていることから、日本企業も注目度を高めている、という話です。その際、平均人口が2千人台でしかないスイスの市町村は、いわば下からの民主主義を確立する細胞として、確たる地位を築いていることをスタッフとしても実感している、と話されました。

 わが国では、小規模自治体は廃止、上級機関による「直轄」制度を目前にしていますが、それを避けて生きていく方策の勉強にいくことさえ躊躇される財政危機と政治的摩擦回避感覚に支配されているようです。

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コメント

kei-zu さんがコメントというか、紹介をしてくださいました。ご覧下さい。http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20080419

投稿: きさ | 2008.04.20 14:35

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