3年生の就職先内定続出をどう考える?
毎年、大学生の就職活動が早まり、今では、3年生の夏から(あるいは、それでは遅い?)、学生たちは就活に動いています。
私のゼミでも、この春、3年生のうちに、つまり、2008年3月末までに新4年予定者の内定者が続出しました。これで内定者は安心して大学での勉学・学修に専念できるかというと、さにあらず。企業は、「研修」や「内定者の脱藩阻止」を目的に、次々と講義日に東京や支社への出席を強要します。「まったく」、とまでは言わないものの、ゼミなどの教育活動が成り立ちません。その代わり、ゼミのときには、戻ってきた学生たちによる東京土産のお菓子がいっぱい並びます。
企業は、今頃の学生は大学で勉強していない、とよく批判しますが、教育をする時間をくれない上に、他の学生への迷惑もかけていることをもっと反省して欲しいものです。
大学によっては、かなりの規模で、3年次への編入試験をやっているところがあり、最近の予備校や塾では、その入試に合格するためのコースも新聞などで派手に宣伝をしています。仮に3年次に入っても、その時点で就活戦線はかなり終わっている、という感じになりますが、それでいいものやら・・・。
大学院重点化といいながら、大学院へ来る人が、新卒学生であれ、社会人であれ、ほとんどなくなったというのも、アジアの諸国・地域の大学の大学院(生)が元気であるのと比較して、危うい将来を感じさせます。
何かにつけて、狂った歯車がさらに狂いつつあるような気もします。
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