« ボーナス、教員、成績率、給与、大学、賞与、支給日・・・・エトセトラ | トップページ | アラベラ·美歩·シュタインバッハー 2011年公演 プログラム »

2010.12.14

弁No.110 長崎県立大の教授懲戒処分事件 - 「懲戒権の濫用として無効」

弁No.110 去る2010年12月9日付けで、長崎地方裁判所はA4サイズ25枚の本文と、同47枚の証拠をもって、長崎県公立大学法人が申し立てていた賃金仮払仮処分に対する異議申立事件において、申立人(同大学法人)の申立てを退けました。

 主文
 上記当事者間の当庁平成21年(ヨ)第49号賃金仮払処分申立事件について、当庁が平成22年2月8日にした仮処分決定を認可する。

 仮の救済が確定するまでに15か月かかったわけです。

 結論的には、「懲戒権の濫用として無効」というべきである。」としています。この決定は、昨日12月13日になって送達された結果わかったものですが、同じ9日付けで、福岡高裁は、仮処分指定期日を無視して同大学法人があえて行った懲戒処分に対して、被処分者である教授が訴えていた慰謝料請求を中心とする損害賠償請求訴訟を棄却しました。

 この判決は、一言でいえば、何の法的根拠も、懲戒対象事実も示されることなく、懲戒処分を受けそうであるとき、裁判所の介入を求めても、それは意味のないもので、処分を受けてから裁判所に救済を求めなさい、という内容でした。

 例えは良くないのを承知で述べますと、民事事件で身ぐるみはがれそうだ、裁判所は保全処分をして欲しい、と仮処分申請をしても、どのように身ぐるみはがされるかまだ不明だから、財産を失ったり、何かの権利を失ってから裁判所の救済を求めてください・・・と言うようなものです。本件の場合、東京地裁だったら、実際に審尋期日が直近に指定され、救われていたのでは、という声もあります。

 ともかく、仮処分の審尋を受ける権利があるかどうかは今後、最高裁で判断されるとして、長崎県公立大学法人は、教授に対する6か月の懲戒停職処分は無効であったと裁判所から2度にわたって断言されたわけです。

 今後、もっとも重要な裁判事件である地位確認訴訟で、関係者の証言などが始まるようです。ここに至ってもなお、大学法人はいろいろと悪あがきをしているようです。いずれ、その内容を書くことができる日も来ることでしょう。

|

« ボーナス、教員、成績率、給与、大学、賞与、支給日・・・・エトセトラ | トップページ | アラベラ·美歩·シュタインバッハー 2011年公演 プログラム »

Libra の弁護士日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ボーナス、教員、成績率、給与、大学、賞与、支給日・・・・エトセトラ | トップページ | アラベラ·美歩·シュタインバッハー 2011年公演 プログラム »