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2011.02.16

ガラパゴス化現象 と 朝日新聞ニューヨーク支局長の事前お詫び

 今日、午前中、職場の庶務係長から携帯電話に緊急らしい声で電話がかかってきました。大学本部の広報室(広報課? 電子職員録からもどこに所属しているかわからない。九大の場合、学内教職員向けホームページも含めて、組織図が載っていないので、どのような組織体制になっているのかよくわからない)から、今日の朝日新聞朝刊の記事に絡んで急いで連絡を取りたいとの電話問いあわせがあったとのこと。担当職員に私の携帯番号を言って下さって構いませんよ、と言ったらまもなく本部から電話。

 その話が要領を得ない。私が言ったこと: 「本当に朝日新聞なのですが? 本社ですか、福岡の西部本社ですか、それともどこかの支局の記者からですか? 何の件だと、新聞社の方が言われましたか?」 今朝、ざっと見たときに九大の特集記事が何ページかにわたって書いてあるのは何となく知っていたのですが、私が何か間違ったことでも発言していたのか・・・不吉な予感。

 本部から電話がかかってくる間にあわてて、再度めくってみたら、西部本社版16面に「ガラパゴスで携帯をみた」という朝日・ニューヨーク支局長執筆の記事。

 「あ~、これだ!」。良く読むと、「ガラパゴス現象」と言い出した私にも責任に一端があるような記事。

 しばらくして、本部職員が再度、電話をしてきました。実は、朝日新聞ではありませんでした。別の某社でした。取材したいことは、統一地方選挙のことだそうで・・・

 一体、何を聞いて、何を伝達しているのだろう・・・。かつてもこのブログで書きましたが、広報室(広報課?)の対応のあり方に対する不信は増すだけ。
  その1
  その2

 それにしても、「ガラパゴス化現象」についてのニューヨーク支局長の記事の内容は深刻です。私も、この問題についての総括を怠っていました。近いうちに書きます。「シーラカンス現象」と言っていたのも撤回というか使用禁止語にすべきかどうか。

 

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日々の出来事」カテゴリの記事

コメント

「ガラケー」関係で先生に取材がくるというのはあまりありそうもない気がしますが(笑)、この言葉の系譜、面白いですね。

検索して
http://d.hatena.ne.jp/kanose/20071227/cellularphonegalapagos
をみつけ、なかなか勉強になりました。他方で、朝日の記事にあるように、「米国経済の日本化」とかいう言い回しは、日本人にとっては確かに気分がいいものではありませんね。

それにしても、「ガラロー」なんて言葉が生まれないとよいのですが...

投稿: かどまつ | 2011.02.20 09:50

 この件、実は、(笑)となるほど、簡単というか無視していい話ではありません。

 エクアドル国民への配慮をきちんと考えた上で、私が20年近く前に「ガラパゴス現象」と言ったのか、と問われると、非礼を詫びない訳にはいかないでしょう。

 この「ガラパゴス化」を本多勝一氏が思いつかれた場は、寺西裁判官懲戒処分事件に関する集会で、日本の司法行政が凝縮された論点に関するテーマを扱った集会でした。

 ネット上の議論をみても、しばらく続くでしょうし、『ガラバゴス化する日本』の著者、吉川尚宏氏との間での決着も、きちんと書いておくべきかと思っています。

投稿: きさ | 2011.02.20 22:54

改めて
http://tabushi.cocolog-nifty.com/platz/2010/05/post-7a8f.html

と、衆議院議事録へのリンクを拝読すると、先生は、確かに、司法改革についてのみならず日本社会一般との関係でこの言葉を使われていますね。私の認識不足でした。

>エクアドル国民への配慮をきちんと考えた上
>で、私が20年近く前に「ガラパゴス現象」
>と言ったのか、と問われると、非礼を詫びない
>訳にはいかないでしょう。

 個室付き浴場の名称に国名を使うようなのはもちろん論外だと思いますが、こういった比喩、どこまでが許容範囲かは難しいですね。

 閉鎖環境のために「独自の進化を遂げる」ことは必ずしもマイナスばかりとは限らず、携帯の場合はポジティブな面もあったのだと思います。その意味で、「ガラパゴス化」という比喩は非礼とばかりは言えないと思います。ダーウィンにとりあげられたのは、エクアドルの人のプライドにもつながりうる―もちろん現地の人たちが実際にはどう思っておられるかわかりませんが―話でしょうし、それに通じるものもあると思うのです。
 
 さて司法制度の場合、「独自の進化」にポジティブな要素も話者が見いだしているのかどうかというあたりが「非礼」かどうかの分かれ道なのでしょうか。
 
 実は、この種の話題でいつも思い出すのが、別役実『虫づくし』所収の「ナンキン虫についての考察」です。実家の本棚にあると思うので、今読み返せないのですが...

投稿: かどまつ | 2011.02.22 12:21

コメント、有り難うございます。

 かつて、このブログで、ヨーロッパでの差別語(的なもの)について言及したとき、madiさんとコメントのやりとりをしたという記憶があります。

 そのときは、今、検索かけていないのですが、「マカロニ・ウェスタン」という一連の日本での表現方法を、ドイツに留学した際に(25年も前)、「きわめて良くない」と言われたこと、さらに、「ジプシー」という表現も。

 なお、「ガラパゴス現象(化)」という語の日本での使用問題についてのことは、本文で。

投稿: きさ | 2011.02.22 17:20

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