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2013年7月の記事

2013.07.29

弁No.124 長崎県立大学教授6か月懲戒停職処分の無効確認訴訟が終わりました

Dscf5780_r Dscf5781_r弁No.124  長崎県立大学教授懲戒6か月停職処分 無効確認訴訟が終わりました。6つの重要な裁判で、6戦6勝という結果で終了することができました。

 この(2013年)7月16日付けで、最高裁の決定があり、被告・長崎県立大学の上告を受理しないという判断をもって、最終決着となりました。

 私の弁護士としての業務で、生涯でもっともエネギーを使い、今後ともこれほどの時間と労力を費やす事件は絶対にない、という思い出深い事件となります。また、実務的にも理論的にも、「公立大学法人」や「国立大学法人」というコウモリのような存在の半官半民のような組織の法律問題の複雑さを、しこたま、味わいました。

 私のハードディスクには、この事件関連だけで、50のフォルダに、合計2,526のファイルが保存されています。まぁ、膨大な書類です。

 平成21(2009)年の3月頃から、長崎県議会長崎市議会百条委員会に参考人として呼ばれた教授の補佐人という仕事から始まって、あれよあれよ、という間に、ハチャメチャな懲戒処分が行われていきました。政治的ストーリーはみえていますから、案外に戦うべき方針は明確でした。

 まずは、①適正な手続を経ていない懲戒処分をしてはならいことを求める仮処分申立て

 ②裁判所から仮処分事件の審尋期日が指定されたことを承知で、事前手続もすっ飛ばし、弁護士の同席も拒む調査手続や弁明手続を経たことにして懲戒処分、ただちに、実行、教授としての地位確認の仮処分請求賃金仮払仮処分申立事件)、

 ③審尋期日が決まっているのに敢えて懲戒処分を行ったことを理由として裁判を受ける権利の侵害を理由として損害賠償請求訴訟(手続侵害損害賠償訴訟)、そして、

 ④もっとも重要な教授の地位確認訴訟懲戒停職処分無効確認訴訟)、と続きました。
 そのほかに、日弁連への人権救済申立も行っています。労基署へも頻繁に通いました。新聞社宛の抗議文も出しました。いろいろなことは、何回かに分けて書くべきでしょう。

 賃金の支払いを求める仮執行の請求も裁判所に認められましたが、これはここでは事件数から除外。上記の①~④まで、合計10の裁判を戦いました。

 ①は、懲戒処分をするな、という請求ですが、処分がすぐにされてしまったので、取下げ。③の訴訟は、今でも納得はいきませんが、最高裁判所まで3回争って、損害賠償事件として構成して主張した「裁判を受ける権利」は否定されました。

 ②と④は、それぞれ三審とも、原告である教授の勝訴で終わりました。

 詳しくは、原告支援者(長崎県立大学懲戒処分事件を考える会)が開設されているホームページをご覧ください。
  
 
 とりあえず、④のもっとも重要な、実質的に懲戒処分の無効が認められた判決を一審から順に貼り付けておきます。

 支援する会のホームページには、鑑定意見書を書いていただいた先生方の意見書や、その他の資料がふんだんに掲載されていますので、そちらを当面はご覧下さい。

 長崎地裁 平成23(2011)年11月30日判決 → 判決文

 福岡高裁 平成24(2012)年4月24日判決 → 判決文

 最高裁 平成25(2013)年7月16日 上告棄却決定(調書決定) → 判決文
 

 これから、事件を作り出した人々を各種の責任を追求する市民運動が始まるようです。 また、当事者=原告である久木野教授の所感にもリンク(上記「考える会」へのリンク)を張っておきます。  → 今の思い

 写真は、最高裁決定の内容が明らかになった7月19日の当日、急遽、長崎市内で行った記者会見

 今後、この記事には補充記載・補訂をすることがあります。

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