弁No.128 最終版!?『テキストブック現代司法〔第6版〕』刊行
弁No.128 本の奥付では、2015年3月20日発売になっていますが、しばらく前から、店頭にこの本が並んでいるはずです。共著『テキストブック現代司法〔第6版〕』(日本評論社)(2,900円+税)です。
初版が1992年2月20日刊行ですから、帯の言葉にもあるように、「四半世紀にわりた読み継がれ」というのは、まんざらウソでもないかも・・・です。
帯には、さらに、「<司法改革>先駆けの名著」とありますが、これは編集部や営業部が考えられたことなので、執筆者が知ったことではないですが、「あなたの関心こそが「司法改革」の希望の光」というのは事実だろうと思います。
実は、第4版を出したのが、2000年4月。そのときは、司法改革も司法制度改革もどうなるか見えていませんでした。その後、9年間、ロー・スクール(法科大学院)の設置と新しい教育義務に巻き込まれ、書くヒマもなければ、客観的評価もできない司法漂流もどきの長い期間。そして、2009年に第5版を出したときは、当面の変化について、旧版の穴埋めをしたにとどまる感じで、まだ、ロー・スクールのこれほどの激変、弁護士業界の不景気?(というより、司法界全体の不景気)もしっかりとした予測はできていませんでした。今回は、章や節も大幅に入れ替え、従来にない大きな改編です。「法教育」など新たな項目もずいぶん加わりましたし、あるべき司法実現の課題として、最初や最後に、今までにない基礎的なことがらも書くしかない、という事態に見舞われました。21世紀に入るまでは多数あった司法に関する研究書も激減した感じで、それは共著者全員の感想です。
『絶望の裁判所』を書いた瀬木比呂志・元裁判官が最近著された『ニッポンの裁判』(2015年1月)が話題になっています。エピソードとしては我々執筆者が知らなかったことがあるとはいえ、ほとんどのことは、この『テキストブック現代司法〔第6版〕』には書いてある、と自負しているところです。
教科書的なレベルでまず類書はありませんので、手にとっていただければと思います。
最高裁による情報公開の縮減も、写真入りで紹介しています。今後、このブログでは、テキストにページ数の関係で書けなかったことを原稿から抜き書きしたり、別の小さな論稿にして掲載する可能性が大きいです。
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