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2016年1月の記事

2016.01.31

ソウル家庭裁判所とソウル地方行政法院(2) モニュメント

Dscf7378_r Dscf7369_r Dscf7371_r Dscf7376_r Dscf7379_r ソウル市内の家庭裁判所地方行政法院(行政裁判所)の玄関、玄関と道路の間にある3つのモニュメント。人間が、裁判所による救済を得て、再び立ち上がって前に進んでいくようなイメージにみえるのですが、正確な意味・意義はまだ不明です。

 最後の写真にある文字の説明は、私には意味がわからず・・・なので、どなたか訳してくださいませんか。

 この庁舎の中庭にも、別のモニュメントがあります。

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2016.01.30

ソウル地方行政法院の法廷

Dscf7399_r Dscf7405_r Dscf7404_r Dscf7411_r ソウル地方行政法院では、70%近くの訴状がすでに電子申請だそうです。紙ベースで窓口に提出されると、次の記事に写真を載せますように、カンターのすぐ後ろで直ちに全書類がスキャンされてPDF化され、自動的に事務部門に送信されます。例えば、日本でも設計図などですと大きなサイズのものがありますが、仮にA3サイズの書面が提出されるとどうなるのか、と聞きますと、それに対応したスキャニングをしているとのことでした。

 法廷は、ドイツや台湾と同じく、両当事者が裁判官と対面する形です。ただし、全ての地方行政法院でそうなっているかどうかはわかりません。ただし、案内して下さった行政法院第4部の部長判事は、自分が裁判官になった1995年には、すでに、この対面型であった、と仰っていました。

 法廷での口頭弁論は、この電子化された訴状や準備書面、証拠がスクリーンに映し出され、裁判官、原告、被告だけではなく、傍聴者も同じ画面を見ながら、審理の進行を監視することになります。

 以前から日本にも知られているようですが、自分の事件の進行状況は自宅のパソコンから見ることができるようになっているそうです。

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ソウル家庭裁判所とソウル地方行政法院(1)

Dscf7373_r Dscf7374_r Dscf7395_r Dscf7386_r ソウル市内にある家庭裁判所ソウル地方行政法院(行政裁判所)の合同庁舎。オレンジが行政法院、緑が家庭裁判所の基調色になっています。

 道路沿いにもカラフルな案内板(案内時計)があります。

 正面には、両裁判所共通の案内窓口があり、窓口の右側は「外国人用」。家庭裁判所側を向いて撮ったホール内ですが、広いです。以下、この裁判所で見学した画像が続きます。

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2016.01.29

韓国の裁判所においてある日本語版『障害者司法支援のためのガイドブック』

1510 文字通り、タイトル通りのものがソウル地方行政法院にありました。どの裁判所にもあるのだろうと思います。2015年9月刊行。

 日本で類似のものありますか? 日本語版だけで、143頁もあります。

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05taiwanovgcdjacket 05taiwanovgcd 05taiwanovgrouka 05taiwanovgroukatokaiga 私が、『人間の尊厳と司法権』(1990年)で、ドイツの裁判所を紹介したのとほとんど同じように、廊下やロビーには「」、廊下ほ壁面には「絵画」がおかれています。

 そして、これは新・台北高等行政法院ができる前の2005年段階のものですが、日本語英語ドイツ語中国語版の、台北高等行政法院の内容を紹介するDVDです。司法改革は、その段階まで進んでいました。私も、1つ、保存していますし、院生にダビングしてもらったので、著作権の承諾を得たものが複数あります。

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台湾の法廷の中は・・・

05taiwanovggenkan 05taiwanovgsaal2 05taiwanovgsaal3 05taiwanovgsaal1 韓国でもソウル地方行政法院がそうでしたが、1995年以前から、台湾の台北高等行政法院を2005年に見学したとき、法廷は、両当事者は、裁判官と対面するように、そもそも作られていました。

 担当裁判官の名札も、大きなものが、法壇に置いてあります。裁判官の「責任」ですよね。おそらく、日本のように、「裁判所は・・・」とは言わないだろうと推測します。中国語が聞き取れないから・・・

 世界は変わってきているのに・・・というのが率直な感想です。韓国については、追って載せますが、まだ、台湾の続きがあります。


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台湾の行政裁判所では、受付票、相談窓口など(2005年)

05taiwankoutougyouseihouin1 05taiwankoutougyouseihouin2 05taiwankoutougyouseihouin4 05taiwankoutougyouseihouin3 このブログの、2016年1月18日の記事(→サイトリンク)を見てもらったらわかりますが、韓国・台湾の行政訴訟の数は桁違い。要するに、提起しやすい制度になっているからです。まぁ、ざっくり言うと、ドイツとそっくりです。

 台北高等行政法院に、2005年にお邪魔したときにビックリした画像を。訴訟受付、提出窓口には受付番号票を受けとる器械が。まるで、郵便局か銀行の窓口のようです。そして、カンターには、ずらっと、受付や相談のための職員が。

 同裁判所の内部の様子は、さらに続けます。

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台湾の行政不服審査の現場: 日本でも(新)行政不服審査法が施行されるが・・・

Taipeicityhall Taipeisoganroom1 日本で行政訴訟を起こす前に申立てしなければならないことが多い審査請求(これまでは、異議申立てというのもありました)のことを、台湾では「訴願」、韓国では「行政審判」と言っています。ちなみに、中国では、「復議」と言います。

 日本で、韓国や台湾で行われているレベル・内容の行政不服審査が、この( 2016年)4月1日から、果たして実行できるのか、かなり問題が多いと考えています。

 この写真は、台北市役所内にある訴願のいわば審判廷(台湾の語では、審判庭)です。ここで、モニターを見ながら、不服審査が行われます。外部委員(大学研究者ら)がたくさん入っています。

 本当は、4月施行の行政不服審査制度の真っ当な運用は、地方自治にとっても、肝になる大事な問題ですが、私個人は、今より立派なものとして運用されることはほとんど期待できないと思っています。今春刊行の本にも、複数の自分が行った自分の行政不服審査経験例を書きましたが、情けない運用が変わることは、無理だろうなぁ、というのが施行前の正直な予測です。

 台湾の訴願について、詳しいことは、田中孝男『自治体法務の多元的統制』(第一法規、2015年)第2部・補論2に書いてあります。


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2016.01.28

『任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(3)

Dscf4586_r Dscf4587_r Dscf4590_r5 『任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(4)』

 懇親会後の記念撮影。高雄市側職員は、2013年秋の『倍返し!』を、何故か、反復されていました。結構、感情移入があったみたいで。日本のテレビの影響も大きいですが、政治・行政の動向にも敏感だと思いました。

 続いて、台北市の訴願(行政不服審査)審査室なども紹介しましょう。

 どの本に書いたか、今思い起こせませんが、1990年前後のドイツ・ミュンヘン市役所で、人口120万台のところ、市役所内に100数十名の法曹有資格者がいました(ひょっとして、200人程度であったかも)。彼らは、普通に公務員として働いています。日本の弁護士は、なぜ、それほど特殊な地位でなければならないのか、今少し、国際比較もしつつ、考えなければならないように思っています。

 のちほど、台北市の不服審査室の写真を見ていただければ、日本の行政不服審査のイメージが、完全に壊れるのではないでしょうか。

 ドイツの公開不服審査が行われている州(ヘッセン州とラインラント=プァルツ州)については、どこかに写真を掲載していたはずです。

 「任期付き雇用の弁護士」という特殊な地位・職について、誰かと、きちんと議論してみたいと思っていますが、残念ながら、なかなか機会がありません。

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『任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(2)

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 A131111takao5 A131111takao6 台湾の南部高雄市法制局組織・業務紹介冊子の続きです。

 冊子体のページが少し、あちこち飛んでいるかもしれませんが、現物が手元になく、いただいた後にすぐ、PDFにしていたものからのJPG変換ですので、悪しからずお許しください。

 日本の大規模自治体の1部局で、これほど丁寧な外国語版のリーフレット・冊子を作っているところは、どの程度、あるのでしょうか?

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2016.01.27

任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(1)

A131111_3 A131111takao8 A131111takao9 かつての東京都法務部には多数の法曹有資格者がいたことで知られていました。現在、定年までの勤務を前提にして自治体で勤務している有資格者はきわめてわずかでしょう。
 日本以外で、弁護士が最初から任期付きで勤務する国を知っておられる方があれば、是非、ご教示ください。私は、残念ながら、現時点では、率直に言って、そのような国を知りません。

 台湾の自治体に勤務する法曹有資格者は、聞いた限りでは、任期付きではありません。その代わり、日本の医師手当のように、法制加給(手当)があります。1990年代に聞いたときには、普通の職員の6%増し、ということでしたが、現在の正確な加給率は知りません。

 2013年の秋、台北市や高雄市や、南部の県に行き、で地方自治の実態や自治体法務の訪問調査をし、いくつかの大学で講演もしてきました。

 高雄市法制局や台北市の訴願担当部局では種々の話を聞きましたが、最後の夜になった高雄市では法制局のほぼ全職員が出てくださって、懇親会がありました。

 同市法制局のスタッフの半分が、職業法曹資格、すなわち、弁護士資格を持っているのです。

 当時は、ちょうど、2013年7月7日から9月22日までTBS系列で放送された『半沢直樹』シリーズの放映中だったので、大多数の職員が、「やられたらやりかえす、倍返しだ!」というのを口にしていました。合法的にTVを見ているのか、そうでないかは、よくわかりませんが、この番組、リアルタイムですごく受けていました。

 その高雄市法制局日本語で作成しているリーフレットをお見せします。多少、順不同になっています。

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2016.01.25

日本の執行停止事件(行政訴訟の一部)統計分析に挑戦すると

19693_2 日本の行政訴訟事件のうち、「執行停止」の新受件数、認容件数、人口比の認容率などを検討しようとすると、まる1か月かかっても完成には程遠いです。

 でも、ここまで来たら、やるしかない。

 こんなに同じ最高裁事務総局内部で作られた(はず)の資料が、ボコボコに数値が違っていては、1本のグラフなどにできるはずがない。

 同じ年度で、執行停止申立て関連の件数が、2倍も違うことがあるのです!

 かつて作成し、公表した『人間の尊厳と司法権』(日本評論社、1990年)315頁の図④は、正確にデータの出典を挙げてはいたものの、それを「1本のグラフ」にするという誤りを犯していました。今春発刊予定の本では、3本の線からなるグラフに修正しております。

 ちなみに、『行政事件訴訟年鑑』については、次のような問題がありました。

 『行政事件訴訟年鑑』が、ナント、東北大学 附属図書館本館には、1948-1979年分まであるという記載が同図書館のデータベースがありました。そこで、かなりの期間、深刻に悩み、いったい、『行政事件訴訟年鑑』がどれだけの期間に発行されたかを、国会図書館も含めて他のほとんどの著名図書館のデータベースを調べました。でも、簡単にはわかりませんでした。

 東北大図書館のデータベースでは 〔23-44〕 ともなっていたので、結局のところ、発刊は、昭和23年から昭和44年までの間の可能性があると推測して、同図書館に2015年の夏休みに、「これはひょっとして入力ミスではないか」と問い合わせました。図書館側が入力ミスを認めて、同書の刊行年月が最終的に明らかになりました。今は、同図書館の検索用データは修正されています。

 このような馬鹿げた作業に、本当に膨大な時間を費やしています。結果だけ見ている人は、「暇人」が作った図表やグラフにしか見えないでしょうけど。

 最高裁事務総局作成のデータ自体に振り回され、図書館の入力ミスに振り回され、かくして、論文も書き上げないまま、定年の日になるのです。

 時間の無駄使い、情けない、の一言です。

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2016.01.24

監視されていた裁判官懇話会、足元しか撮影できない裁判官研究会

Photo 日本の裁判を、悪くしないために頑張った裁判官は、さまざまな不利益を受けてきました。少なくとも、一九六〇年代末以降のヨーロッパとは全く逆の方向にありました。

 良心的な裁判官は、公安当局の監視を受けていたという司法の根幹ににかかわる事実があり、市民としての生活では、地方自治法に基づく直接請求の署名だって危ないのです。

 日本の裁判官の自主的研究会に行っても、顔は無理で、足元しか撮影できない時代が、ごく最近まであった、というより、今でもあります。(最終講義では、顔の入った写真もお見せする予定です)

 「4 監視されていた懇話会
 第1回の(裁判官)懇話会参加者について全国各地の公安調査庁が参加した裁判官の調査などを行っていた旨の詳細な報告を、ある判事補が第2回(近畿)懇話会>(1972年〔昭和47年〕)で行っている(①書94頁)。横田正俊我妻栄田中二郎といった著名な法律家が講演者などとして登壇する裁判官の集会が危険視されているのが実態であった。いつまで公安当局の監視活動が続いていたかわからないが、裁判官に対する萎縮効果は少なくなかったであろう。調査内容が最高裁事務総局にも報告されていたかどうかは定かでないが、わが国の政治権力の性格を知る素材である。」

 これは、木佐茂男全国裁判官懇話会が果たした役割とこれからの課題――全体会の記録を読んで」全国裁判官懇話会全記録刊行委員会編『自立する葦――全国裁判官懇話会30年の軌跡』(判例時報社、2005年)48~67頁 からの再録。今春発売の拙著『司法改革と行政裁判』第4章Ⅴ(第5節)に収録したものの一部抜粋です。

 〔注〕①書とは、第1回から第4回の懇話会記録を収録した全国裁判官懇話会世話人一同編『裁判の独立のために』(判例時報社、1975年〔昭和50年〕)のことです。

 1969年から1970年代前半は、(現在ではどうかわかりませんが)岩波書店の『世界』の購読者は、公安の監視対象になっているという話を当時は聞いていました。

 私は、1978年4月1日付けで大学に就職しました。それから38年が経ちます。その頃、京都市電の廃止反対運動が盛り上がっており、廃止反対署名運動も行われていました。廃止反対の署名は27万人に達したといわれています。そのときに、直接請求の代表人でもなく、単に署名収集の受任者になっていたという理由で、大学の専任講師に採用されなかった同期の研究者がいます。選管情報(選挙管理委員会) → 公安関係者 → 大学理事者 へと流れているのですね。

 今は、どうなんでしょう?

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2016.01.23

お譲りします 金森・美濃部・細野(ほか)『新憲法十講』

Photo_2 Photo_7Photo_8 金森徳次郎・高柳賢三、牧野英一、長谷川如是閑・美濃部達吉・細野長良、蝋山政道、尾崎行雄(ほか)『新憲法十講』(民衆大学協会、1947年4月1日刊)を無償でお譲りします。全227頁。

 全部の章ではないですが、タイトル下に自筆署名が入っています(それが印刷されているわけですが)。

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行政法・行政事件訴訟法の研究者は、どのデータを使う?


Photo 行政法・行政事件訴訟法などを研究している方は、結構、『法曹時報』のデータを引用されていますが、『司法統計年報』との間では、同一年度で、これほど数値が違います。

 2014年度にあっては、両者で88件もの差があり、事件数全体の4%を超える誤差があります。研究者は、一体、どれを基準にして研究を進めたらいいのか・・・・

 ついでにいうと、(ア)最高裁判所事務総局『司法統計年報』、(イ)法曹会刊行の『法曹時報』に掲載される最高裁判所事務総局行政局「平成○○年度行政事件の概況」、及び(ウ)最高裁判所事務総局行政局編『行政事件訴訟年鑑』の3種類では、比較にならないほどの数値の差があります。

 テレビのセリフじゃぁないですが、「どれを信ずるか、信じないかは、あなた次第!」ってな学問・研究分野になったりして・・・.。

 この点、多少詳しくは、各統計書の数値を挙げて新著に書いていますが、簡潔には、このブログにも挙げたいと思います。

 『司法統計年報』は、最高裁事務総局が編集、『法曹時報』は、最高裁事務総局行政局が編集。集めている裁判データは、ルートも照会先も別とのことです。最高裁事務総局行政訴訟課庶務係長、事務総局情報政策課統計情報係長(談)。「公式」であるのは、前者だそうです。

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「地方自治の<感覚>ソウル市女性職員の一言」

160118  『町村週報』のコラム第43回目を書きました。タイトルは、「地方自治の<感覚>ソウル市女性職員の一言」です。

 明けて昨年(2015年10月)にソウル市ソウル新聞社が共催する「地方分権国際フォーラム」に基調講演者として招待されました。大雑把な内容は添付やリンクが張ってあるのファイルをご覧ください。

 町村週報 コラム  PDF版 こちら

 ソウル新聞   2015年10月27日付け記事 日本語訳版(知人訳版)
 
 
 ソウル新聞   2015年10月28日付け記事 日本語訳版(知人訳版)
 

 ソウル新聞)  2015年10月27日付け記事(韓国語版

 http://tabushi.cafe.coocan.jp/151027-Seoul-Zeitung(Korean).pdf

 このところ、このブログに司法関係の記事が目立つので、地方自治関連のものを挙げてみました。

 ソウル新聞社の記者から一番最初に来た質問リストは、下記のものでした:これを見てどう思われますか? 韓国の少子高齢化は、日本より先に行っています。韓国滞在中、もっとも多かった話題は少子高齢化対策でした。(下記に続く)


続きを読む "「地方自治の<感覚>ソウル市女性職員の一言」"

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2016.01.22

今後、司法統計は、どの時点のものを使う?

0107we160112 これ、たまたま出会った「平成21年度の全裁判所の「民事・行政事件」既済件数」ですが、何と、8種類もの異なった数字が、出てきます。冊子体の『司法統計年報』>、冊子体の正誤表裁判所のウェブサイトの3つです。

 そして、その元の平成21年度の数字が、毎年、正誤表によって訂正されており、今から5年前の既済件数のはずなのに、年々、件数が増えています。

 今後、民訴、刑訴、法社会学、行政法その他もろもろの司法統計を利用して研究する人は、どの年度時点の何を見て、分析の前提とする件数としたのか、数字ごと(セルごと)に明示しなければならないでしょう。

 私も、このたび、これほど統計というものを信用できないか、改めて自覚し、過去の論文や著作について訂正記事を書かなければならないと考えているところです。部分的には、今春刊行予定書では、統計データが「同一基準」で採用されていないことについてお詫びを書きました。

 本当に、今後は、毎年、毎年、冊子体、その正誤表、ウェブサイトに載っている数字を過去10年くらい遡って、一つ一つ検証しなければならないでしょう。研究者は、どうしたらいいでしょうね?


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裁判官の実数をもとにした内閣府男女共同参画局データの更新

Photo 271225_2


 裁判官の実員がどうなっているか、裁判所職員定員法との関係ではどうなっているか、は後日述べます。

 今日は、まず、誰が見てもおかしい、変だ、という数字からです。

 最高裁判所事務総局が、毎年、内閣府男女共同参画局に提出して、公式統計として利用されているデータが、かなりひどいです。共同参画局係長によれば、女性裁判官は順調に増えているが、なんと、裁判官総数は赤色枠線で囲んだように、5年間にわたり、判事補総数は変わらず。その固定数の裁判官数から女性裁判官数を控除した数字が男性裁判官数という次第です。

 内閣府の担当係長も、かねてからおかしいと思っていたそうです。木佐が、2015年10月2日「裁判官実数は、内閣府へ提出の男女比統計は、公文書偽造ではないか? 私が、台湾でも韓国でも、裁判官実員や裁判所職員実員は、母国語でも英語でも公表されている」と強く主張して、しばらくの期間をおいて、10月16日に両実員データが私に開示されました。

 そこで、ただちに、内閣府男女共同参画局の担当者に電話を入れ、今後は、正式な実員に基づいた男女の裁判官・職員の数字をウェブサイト上でも使えるのではないか、と提案しました。実数も伝えました。

 2015年(平成27年)版
http://www.gender.go.jp/research/kenkyu/sankakujokyo/2014/pdf/1-1-d-1-2.pdf

 私は、新著の原稿を出版社に入れてからも、なお、最高裁事務総局や複数の裁判所に問合せをしていました。それでも、原稿は、2015年11月16日頃入稿のものが最後です。したがって、今春刊行の新著では、男女共同参画に関する内閣府データは、上記のものが掲載されます。

 ところが、このブログ記事を書くために、数日前(2016年1月19日頃)に内閣府サイトを見ると、異なった表が掲載されていました。
 これです。

http://www.gender.go.jp/research/kenkyu/sankakujokyo/2015/pdf/1-1-d-1-2.pdf

 なんと、2015年12月25日付け内閣府男女共同参画の状況に関するウェブサイト更新では、今までとは異例の形で、新情報が公開されました。両画像を比較してご覧ください。

 この内閣府のデータへのアクセスが非常に難しいです。

○〔正しいアクセス〕 男女共同参画局 → ホーム→ 基本データ → 調査研究等 → 女性の政策・方針決定参画状況 最新値 → 平成○○年度調査結果=平成○○年度 女性の政策・法心決定参画状況調べ → 1.国の立法・司法・行政 → d.司法 → (1)裁判官

×〔つい、誤ってしまうアクセス〕 内閣府男女共同参加局→ ホーム → 基本データ → 女性の活躍状況の「見える化」→ 各府省における男女共同参画推進状況

 裁判官や裁判所職員の実員情報は、次回のブログの記事に載せますが、ついに、事務総局は、内閣府にも正確な提供を始めることにしたようです。私と、内閣府職員の共同参画事業の成果と言ってもいいかと思います。

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2016.01.19

日本の行政訴訟執行停止件数

160110_27 日本の行政訴訟でも、既成事実ができてしまわないように、執行停止という制度があります(行政事件訴訟法25条)。

 ドイツであれば、原告が違法と考える行政処分(営業禁止処分とか、資格の停止処分とか)があって、これを裁判所で行政訴訟(取消訴訟)という形で争うと自動的・原則的に執行停止となります。税金の賦課処分などは、法律の上では、自動的な執行停止はないですが、運用上は、ほとんどのケースで執行停止がなされています。これは、今春発刊の『司法改革と行政裁判』の第5章Ⅴ(第5節)で、ドイツの連邦憲法裁判所判事が自ら語っていることでもあり、私も従来、論文などで書いてきました。

 ところで、日本。人口1,000万人当たりで何件の執行停止が裁判所によって認められているか、というと、現行法の行政事件訴訟法(1962年=昭和37年制定)は、当初、3件だけでした。1,000万人当たりでいうと、たったの0.31件でした(1963年)。条文の上では要件を緩やかにしたのに、裁判官は停止要件を文字通りに読んで、厳しく適用したのです。

 2004年に、執行停止の要件がさらに緩和されました。執行停止を認める決定が少し増えたのですが、最高に増えた年をみても始審の段階で、人口1,000万人当たりでたったの9件です。抗告審で逆転したのもあるでしょう。

 行政救済制度というのは、私には、いつも行政機関を救済する制度のように思えて仕方がありません。続きは、最終講義の際に、少しだけですが、アジア諸国との比較しつつコメントすることにします。

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2016.01.18

日本の行政事件訴訟って、「濫訴」という議論が似つかわしいか?

160117150 行政法の論文では、ときおり、訴訟要件を緩和すると「濫訴」になる、よって「濫訴の弊を避けるために」などという語句をみかけます。東アジアの各国と比較しても、過去150年を振り返って、かくのごとし。

 1980年代半ばから大きく変わった韓国台湾での「司法による解決」に比して、日本は明治時代とほとんどかわりません。

  日本の変化は、ほとんどないので、真下に横一本線のグラフになるだけ。見ても変化がわからないので、画像右下のように日本だけ別立てでグラフを作っても、明治時代に東京にのみ行政裁判所があった時代と件数は変わらないし、第二次対戦終了直後や1970年前後と比較しても、2004年に行政事件訴訟法の大改正があったことなど大きな影響を与えているようにはみえません。反って、最近では事件数も減っています。弁護士が増えたから、行政訴訟事件も減るのかな?
 (画像で、「行政争訟」とあるのは「行政訴訟」が正しいです。すみません)

 その原因を、何とみるか・・・です。これもまた、最終講義での課題です。

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2016.01.17

カテゴリー反映のテスト

 本文 なし (左サイド)のカテゴリーで、「司法改革」をクリックすると、この記事の本文が出てくるのですが、なぜか、特定のカテゴリーは、ブログ本文に反映されません。「司法改革・裁判所・裁判官」 や 「司法改革と裁判所」でカテゴリ-を作って投稿しても、載りません。やむなく「日々の出来事」扱いで対応しています。

 原因がお分かりの方、教えていただけますか?

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日本の最高裁事務総局による一連のドイツ司法改革影響阻止工作

160117jimusoukyokuniyoruhihan 151225houseikenkyuhyoushi 151225houseikenkyushoukai  1999年7月29日に初回審議が行われた司法制度改革審議会において、ドイツの「内からの司法改革」の影響が及ばないように、最高裁事務総局はさまざまの活動を行いました。8か月程度の連続投稿で目的を達したのか、突然、工作は終了したかのようにみえます(その後もあったかもしれませんが、判断材料がありません)。

 私が、その一連の工作のうち、偶然に知り、かつ、証拠として挙げることのできるもののみ、ここに画像スタイルで掲載しておきます。左のパワーポイント画像を、クリックしてご覧ください。最終講義では、若干、この問題に触れます。

 これらの文献(?)以外に、拙著『人間の尊厳と司法権』、記録映画『日独裁判官物語』批判した最高裁事務総局関連と思われる資料や論文、刊行物をご存知の方は、是非とも、私宛にお知らせください

 ここに挙げた文献・雑誌は、あくまでほんの偶然に私が知り及んだものだけですので、まだ、ほかにもあるのだろうと思います。

 逐一の反論は、今春発売予定の拙著『司法改革と行政裁判』序章において、かなり丁寧に行っています。

 それ以外にも、妨害工作の伝聞報告がありますが、この点は正確な証拠を挙げることができないので、ここでは断念せざるをえません。

 日本では、このような結果になりましたが、同一のドイツ司法改革の紹介内容=『人間の尊厳と司法権』は、台湾にあっては一種のバイブル扱いをしていただきました。多数の現職裁判官が本書を読まれ、台湾司法院(最高裁判所に相当する)主導での司法改革として非常に大きく実現しました。司法院の各課長の書棚には、本書が置いてありました。

 この点は、最近刊行された九州大学大学院法学研究院の『法政研究』の退職記念号・献辞においても簡単に紹介されました。

 『法政研究』 第82巻 第2・3合併号(2015年12月25日刊)

  表紙 → PDF

  献辞 → PDF

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2016.01.03

2005年 公法学会総会報告時のパワーポイント画像に説明付加

 今を遡ること10年前ですが、日本公法学会での総会報告「人材育成から見た公法学の課題」(2005年報告・2006年公刊)を全体にわたり、パワーポイントを使って行いました。画像は、学会誌(『公法研究』)では、1枚も使えませんので、新たに文字だけの原稿を作成し、それが論文として残っています。

 「人材養成から見た公法学教育の課題」『公法研究』68号(有斐閣、2006年10月)40~59頁 です。

 これまでも、そのときのパワーポイント画像をPDFにして公開してきましたが、昨日と今日(2016年1月2日と3日)で、ほぼ全画像に文字による説明(解説)を付けましたので、改めてアップロードします。

 そういう作業をしたのは、上記のパワーポイント上映で利用した画像を、この2月に行う最終講義でほとんど使わないため、過去使用の画像を説明付きで残しておこうとしたためです。

 今日、公開した学界報告時PPTの説明付きバージョン  こちら PDF

 昨今の弁護士貧困化の原因を、弁護士数の急増にのみ求める方々、広く、司法関係者全般地方自治関係者自治体の議員の方々一般市民の方々にも是非、画像・全102頁(204画像)の最後まで、ざっとご覧いただきたいと思います。

 良い意味での法的基礎教育がまずは公務員、そして市民一般に広がれば、それを契機として、相当に法的思考のすそ野が拡大し、これに伴い法曹の業務も必然的に広がると思います。

 一部の弁護士は裁判事件数が半減したと言っていますが、これは統計的にはいささか誇張が過ぎます。ただ、民事事件・行政事件とも裁判件数が減っているのは事実で、2000年代に入ってから、特に2010年を過ぎてからです。この裁判事件数が実際の統計であるとしても、これほど弁護士が増えて、裁判事件がかなり減るというのは、常識的に理解できません。ほかに、「理由」があって、裁判事件数が減っているとしか考えられません。その辺りの参考になれば、と思います。

 自説は、これまた、最終講義の際にお話しするつもりです。

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