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2016.01.03

2005年 公法学会総会報告時のパワーポイント画像に説明付加

 今を遡ること10年前ですが、日本公法学会での総会報告「人材育成から見た公法学の課題」(2005年報告・2006年公刊)を全体にわたり、パワーポイントを使って行いました。画像は、学会誌(『公法研究』)では、1枚も使えませんので、新たに文字だけの原稿を作成し、それが論文として残っています。

 「人材養成から見た公法学教育の課題」『公法研究』68号(有斐閣、2006年10月)40~59頁 です。

 これまでも、そのときのパワーポイント画像をPDFにして公開してきましたが、昨日と今日(2016年1月2日と3日)で、ほぼ全画像に文字による説明(解説)を付けましたので、改めてアップロードします。

 そういう作業をしたのは、上記のパワーポイント上映で利用した画像を、この2月に行う最終講義でほとんど使わないため、過去使用の画像を説明付きで残しておこうとしたためです。

 今日、公開した学界報告時PPTの説明付きバージョン  こちら PDF

 昨今の弁護士貧困化の原因を、弁護士数の急増にのみ求める方々、広く、司法関係者全般地方自治関係者自治体の議員の方々一般市民の方々にも是非、画像・全102頁(204画像)の最後まで、ざっとご覧いただきたいと思います。

 良い意味での法的基礎教育がまずは公務員、そして市民一般に広がれば、それを契機として、相当に法的思考のすそ野が拡大し、これに伴い法曹の業務も必然的に広がると思います。

 一部の弁護士は裁判事件数が半減したと言っていますが、これは統計的にはいささか誇張が過ぎます。ただ、民事事件・行政事件とも裁判件数が減っているのは事実で、2000年代に入ってから、特に2010年を過ぎてからです。この裁判事件数が実際の統計であるとしても、これほど弁護士が増えて、裁判事件がかなり減るというのは、常識的に理解できません。ほかに、「理由」があって、裁判事件数が減っているとしか考えられません。その辺りの参考になれば、と思います。

 自説は、これまた、最終講義の際にお話しするつもりです。

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コメント

札幌地方自治法研究会で得られた法的思考の必要性と重要性。報告を目にして、それを思い出しながら、法的思考不足を痛感するとともに、法的思考の育成を身近に学習できる場がほしいと思いました。

投稿: 松山哲男 | 2016.01.04 18:22

松山様。お久しぶりです。コメント、有り難うございました。私、今回は、1999年頃より顕著に最高裁事務総局に刺されてきたので、命がけの講義で反撃をします。春に刊行する本に間に合わなかった情報やデータもあります。最終講義では、事実を持って、極力冷静に、しかし説得的に話したいと思います。

投稿: きさ | 2016.01.07 14:48

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