2005年 公法学会総会報告時のパワーポイント画像に説明付加
今を遡ること10年前ですが、日本公法学会での総会報告「人材育成から見た公法学の課題」(2005年報告・2006年公刊)を全体にわたり、パワーポイントを使って行いました。画像は、学会誌(『公法研究』)では、1枚も使えませんので、新たに文字だけの原稿を作成し、それが論文として残っています。
「人材養成から見た公法学教育の課題」『公法研究』68号(有斐閣、2006年10月)40~59頁 です。
これまでも、そのときのパワーポイント画像をPDFにして公開してきましたが、昨日と今日(2016年1月2日と3日)で、ほぼ全画像に文字による説明(解説)を付けましたので、改めてアップロードします。
そういう作業をしたのは、上記のパワーポイント上映で利用した画像を、この2月に行う最終講義でほとんど使わないため、過去使用の画像を説明付きで残しておこうとしたためです。
今日、公開した学界報告時PPTの説明付きバージョン → こちら PDF
昨今の弁護士貧困化の原因を、弁護士数の急増にのみ求める方々、広く、司法関係者全般、地方自治関係者、自治体の議員の方々、一般市民の方々にも是非、画像・全102頁(204画像)の最後まで、ざっとご覧いただきたいと思います。
良い意味での法的基礎教育がまずは公務員、そして市民一般に広がれば、それを契機として、相当に法的思考のすそ野が拡大し、これに伴い法曹の業務も必然的に広がると思います。
一部の弁護士は裁判事件数が半減したと言っていますが、これは統計的にはいささか誇張が過ぎます。ただ、民事事件・行政事件とも裁判件数が減っているのは事実で、2000年代に入ってから、特に2010年を過ぎてからです。この裁判事件数が実際の統計であるとしても、これほど弁護士が増えて、裁判事件がかなり減るというのは、常識的に理解できません。ほかに、「理由」があって、裁判事件数が減っているとしか考えられません。その辺りの参考になれば、と思います。
自説は、これまた、最終講義の際にお話しするつもりです。
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コメント
札幌地方自治法研究会で得られた法的思考の必要性と重要性。報告を目にして、それを思い出しながら、法的思考不足を痛感するとともに、法的思考の育成を身近に学習できる場がほしいと思いました。
投稿: 松山哲男 | 2016.01.04 18:22
松山様。お久しぶりです。コメント、有り難うございました。私、今回は、1999年頃より顕著に最高裁事務総局に刺されてきたので、命がけの講義で反撃をします。春に刊行する本に間に合わなかった情報やデータもあります。最終講義では、事実を持って、極力冷静に、しかし説得的に話したいと思います。
投稿: きさ | 2016.01.07 14:48