カテゴリー「自治体法務・政策法務」の投稿

2016.09.04

『新訂 自治体法務入門』 を刊行しました。

Img_2696_r 8月26日付けで、田中孝男・木佐茂男(編)『新版 自治体法務入門』が刊行されました。出版社は、「ぎょうせい」から、公人の友社に変わりました。

 特価用のチラシがありますので、もし、一括購入などをご希望の方がいらっしゃいましたら、ご利用ください。

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2016.01.29

台湾の行政不服審査の現場: 日本でも(新)行政不服審査法が施行されるが・・・

Taipeicityhall Taipeisoganroom1 日本で行政訴訟を起こす前に申立てしなければならないことが多い審査請求(これまでは、異議申立てというのもありました)のことを、台湾では「訴願」、韓国では「行政審判」と言っています。ちなみに、中国では、「復議」と言います。

 日本で、韓国や台湾で行われているレベル・内容の行政不服審査が、この( 2016年)4月1日から、果たして実行できるのか、かなり問題が多いと考えています。

 この写真は、台北市役所内にある訴願のいわば審判廷(台湾の語では、審判庭)です。ここで、モニターを見ながら、不服審査が行われます。外部委員(大学研究者ら)がたくさん入っています。

 本当は、4月施行の行政不服審査制度の真っ当な運用は、地方自治にとっても、肝になる大事な問題ですが、私個人は、今より立派なものとして運用されることはほとんど期待できないと思っています。今春刊行の本にも、複数の自分が行った自分の行政不服審査経験例を書きましたが、情けない運用が変わることは、無理だろうなぁ、というのが施行前の正直な予測です。

 台湾の訴願について、詳しいことは、田中孝男『自治体法務の多元的統制』(第一法規、2015年)第2部・補論2に書いてあります。


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2016.01.28

『任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(3)

Dscf4586_r Dscf4587_r Dscf4590_r5 『任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(4)』

 懇親会後の記念撮影。高雄市側職員は、2013年秋の『倍返し!』を、何故か、反復されていました。結構、感情移入があったみたいで。日本のテレビの影響も大きいですが、政治・行政の動向にも敏感だと思いました。

 続いて、台北市の訴願(行政不服審査)審査室なども紹介しましょう。

 どの本に書いたか、今思い起こせませんが、1990年前後のドイツ・ミュンヘン市役所で、人口120万台のところ、市役所内に100数十名の法曹有資格者がいました(ひょっとして、200人程度であったかも)。彼らは、普通に公務員として働いています。日本の弁護士は、なぜ、それほど特殊な地位でなければならないのか、今少し、国際比較もしつつ、考えなければならないように思っています。

 のちほど、台北市の不服審査室の写真を見ていただければ、日本の行政不服審査のイメージが、完全に壊れるのではないでしょうか。

 ドイツの公開不服審査が行われている州(ヘッセン州とラインラント=プァルツ州)については、どこかに写真を掲載していたはずです。

 「任期付き雇用の弁護士」という特殊な地位・職について、誰かと、きちんと議論してみたいと思っていますが、残念ながら、なかなか機会がありません。

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『任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(2)

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 A131111takao5 A131111takao6 台湾の南部高雄市法制局組織・業務紹介冊子の続きです。

 冊子体のページが少し、あちこち飛んでいるかもしれませんが、現物が手元になく、いただいた後にすぐ、PDFにしていたものからのJPG変換ですので、悪しからずお許しください。

 日本の大規模自治体の1部局で、これほど丁寧な外国語版のリーフレット・冊子を作っているところは、どの程度、あるのでしょうか?

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2016.01.27

任期付き弁護士の自治体勤務制度は、世界で普遍的?(1)

A131111_3 A131111takao8 A131111takao9 かつての東京都法務部には多数の法曹有資格者がいたことで知られていました。現在、定年までの勤務を前提にして自治体で勤務している有資格者はきわめてわずかでしょう。
 日本以外で、弁護士が最初から任期付きで勤務する国を知っておられる方があれば、是非、ご教示ください。私は、残念ながら、現時点では、率直に言って、そのような国を知りません。

 台湾の自治体に勤務する法曹有資格者は、聞いた限りでは、任期付きではありません。その代わり、日本の医師手当のように、法制加給(手当)があります。1990年代に聞いたときには、普通の職員の6%増し、ということでしたが、現在の正確な加給率は知りません。

 2013年の秋、台北市や高雄市や、南部の県に行き、で地方自治の実態や自治体法務の訪問調査をし、いくつかの大学で講演もしてきました。

 高雄市法制局や台北市の訴願担当部局では種々の話を聞きましたが、最後の夜になった高雄市では法制局のほぼ全職員が出てくださって、懇親会がありました。

 同市法制局のスタッフの半分が、職業法曹資格、すなわち、弁護士資格を持っているのです。

 当時は、ちょうど、2013年7月7日から9月22日までTBS系列で放送された『半沢直樹』シリーズの放映中だったので、大多数の職員が、「やられたらやりかえす、倍返しだ!」というのを口にしていました。合法的にTVを見ているのか、そうでないかは、よくわかりませんが、この番組、リアルタイムですごく受けていました。

 その高雄市法制局日本語で作成しているリーフレットをお見せします。多少、順不同になっています。

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2012.06.10

第18回 自治体法務合同研究会(水戸大会) の お知らせ

12071415chirashi_1 1995年、大きな期待をもって始まったいわゆる地方分権改革の年に北海道ニセコ町を開催地として始まったこの自治体法務合同研究会、1回も中断することなく、今回で第18回目となりました。

 特別のサイトが作成されておりますので、ご紹介します。→ 研究大会サイト

 これは、一種の連邦制的な研究会であって、全国各地の自治体の法務や政策に関して勉強・研究をしているグループの合同の修行の場です。最初は、武者修行の場と言っていました。

 今回は、「さすらいグループ」傘下の(まるで○○組みたいですが・・・)の「いばらき政策・法務研究会」が、実質的な主催者です。ですが、「ぐんま政策法務研究会」をはじめ多くのさすらいグループメンバーが全国各地のグループの意見を集約しながら企画に携わり、大会では、参加する全グループが報告を分担します。

 全国各地のどこかの研究グループに所属していないと、一般公開の初日以外の研究会には出席できないのですが、最寄りに適当な研究会がない方は、「さすらいグループ」という個人参加のグループに電子メール・ネット環境を利用して所属することにより参加できます。

 希望者あるいは問い合わせたい方は、「さすらいグループ」の代表を務めている私までご連絡ください。

 現在、地方自治関係の雑誌で、自治体の法律的な問題について書いている筆者たちの非常に多くが、この自治体法務合同研究会のメンバーです。現時点でのメーリングリスト登録メンバーは、400人を超すようです。

 現在、この自治体法務合同研究会のメンバーは、自治体職員、地方議員、国会議員、大学研究者、シンクタンク等の研究組織メンバー、弁護士、市民、大学院生、司法修習生などです。いないのは、現職の裁判官と検察官くらいではないでしょうか。元・裁判官はいますし、現職の非常勤の裁判官もメンバーにいます。弁護士はかなりの数になります。

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2012.01.05

まちづくり基本条例・自治基本条例 『ポケット版』 続編

 ニセコ町まちづくり基本条例ポケット版に関することの続きです。

 ニセコ町のポケット版の先行事例がすでにあるのではないか、ということが気になっていました。
 
 そこで、「まちづくり基本条例・自治基本条例 + ポケット版」でネット検索したところ、埼玉県越谷市(こしがやし)が、A7版サイズ(縦105×横74mm)で「越谷市自治基本条例」パンフレット【ポケット版】を作成していることがわかりました。「子ども版パンフレット」もあります。

 同市の担当者にお話を伺ったところ、越谷市自治基本条例の施行に併せて「パンフレット」、「条例の手引き」を作成し配布した後、2010年4月頃から、ハガキの半分サイズの「ポケット版」を作成し、市民に配布したそうです。ニセコ町より1年半以上、先行していたことになります。 

 ポケット版のポイントとして、同市のホームページでは、「ハガキの半分の大きさです。携帯していつでもご覧になれます」と書いてあります。とても大事なことです。

 そのポケット版が好評で、福祉のボランティア・グループから、是非とも点字版や音声版を作りたいとの申し出もあり、「点字版」、「拡大写本版」、「音声ガイド」(カセット・テープ)も配布されることになったようです。

 現物は、まもなく頂戴でき、実際に拝見できることになりそうです。こうした試みは、非常に重要なことであり、自治基本条例を活かそうとする心意気の度合いを測る「物差し」になると思います。

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2012.01.03

『ニセコ町まちづくり基本条例〔ポケット版〕』刊行

1111nisekochoukihonjoureipocketve_2 すでに、昨年、2011年11月に発行済みのようですが、年末にニセコ町企画環境課から『ニセコ町まちづくり基本条例〔ポケット版〕』が送られてきました。

 10.4センチ(横)×14.7センチ(縦)の文字通りのポケット版です。全72ページで、57条に及ぶ現行の同条例の全文が短い解説付きで載っています。

 カラーでスキャンしているのですが、何しろ、表紙の紙の色は真っ白。文字は黒だけですので、おそらくブログ写真としては見づらいはずです。(2012.7.7追記。 少し見やすいようにと思い、画像をパワーポイントに載せてから、jpg に変えました。)

 ちなみに、あとわずかで、同条例施行10周年記念本が刊行されるようです。280ページ程度にはなるようです。施行10周年であれば、2011年4月刊行のはずですが、30秒以内でどのような文書・資料でも出せる仕組みになっている同町のことを考えると、1年も後れての記念本刊行は、本当は、チトまずい話ですね。

 自治基本条例やまちづくり基本条例を作っても、それを活かしていない市町村もあるようですから、このポケット版は、今後、他の自治体も真似して欲しいものです。

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2011.02.06

北海道ニセコ町 まちづくり基本条例(自治基本条例)制定10周年記念シンポジウム

 ニセコ町ホームページによると、ニセコ町まちづくり基本条例制定10周年記念シンポジウムが開催されるそうです。

 下記は、同町のホームページの丸写しです。

 ■日 時 平成23年2月19日(土) 午後1時〜
 ■場 所 ニセコ町民センター
 ■定 員 100名程度
 ■参加料 無料
 ■申込み メール(kikakuアットマークtown.niseko.lg.jp)にてお申込みください。
   記載事項:所属、氏名、連絡先電話番号、交流会の参加の有無

 ※交流会参加費3500円/人、申込期限2月16日

 ■プログラム(案)

 ●基調講演 「(仮称)自治基本条例誕生秘話と10年を振り返って」
 ◇講師 木佐茂男さん(九州大学大学院法学研究院教授)

 ●パネルディスカッション

 (第1部)《公開》子どもまちづくり委員会

 ◇片山町長と子どもまちづくり委員とのバトルトーク

 (第2部) 大人のパネルディスカッション
 
 ◇パネリスト 逢坂誠二さん(衆議院議員、総務大臣政務官)
   町民代表のみなさん
 ◇コーディネーター 木佐茂男さん


 …… ここから下は、コメント ……

 おじさん、おばさんたちの話は、まぁ・・・さておいて、
 子どもさんと片山町長との「バトルトーク」、楽しみです。
 

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2010.12.27

コンプライアンスねぇ

2010_12_26_kinkyuusyuukai2  「サービス事業所のコンプライアンスを考える緊急集会!!」なるものが緊急に開催されたようです。拙実家に来られていたケアマネの方も動員で出かけられた由。(写真は、オリジナルのカラーのものに差し替えました。出雲在宅支援ネットワーク より)

 緊急集会に関わっている方々に相談した結果、入るところがないのでお世話になっている制度の隙間に落ちている人間の収容先は、どうなるのでしょう。

 施設の入所待ちがずっと続いているのに、受け入れていただけるのでしょうか。順番をきちんと守って、申込み順に入所できていますか? 医師の親族だからと、ずっと受け入れている例はないですか? 全国で新聞報道されているような問題事例が、「なごみの里」以外には、島根県東部では皆無なのですか? 全国にはいろいろの事例があって、優越的な地位にある方のご親族は結構悠々と各種施設に入っていらっしゃるようですが、島根県東部ではそういうことは一切ないのでしょうね。「県としても、思わぬ、全国的な反響に、振り上げた拳の始末に困っているのでしょうか?」と言われる12月24日付の私の記事で紹介した g-note(Genmai雑記帳) さんの感想が当たっていて、意地になっているということはないのでしょうか。

 それにしても、「コンプライアンス」の必要性から、実質的な「取消処分」の要求に飛んでいくとすれば、辻褄が合わないような気がします。集会の会場も出雲市役所内のようですが、これは集会の自由があるから、理解できることとしましょう。チラシから見る限り、「出雲市後援」ではなさそうですし。

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